beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

[東京都クラブユースU-17選手権]東京Vユースが後半3発逆転!!トリプレッタユース下し、無敗の3位

このエントリーをはてなブックマークに追加
[2.11 東京都クラブユースU-17選手権・3位決定戦 東京Vユース3-1トリプレッタユース 味フィ西]

 第17回東京都クラブユースU-17選手権大会の3位決定戦が11日、味の素フィールド西が丘で行われ、東京ヴェルディユースFCトリプレッタユースに3-1で勝利した。開始4分に先制されるも、後半7分に追いつくと、終了間際の後半41、44分にDF小幡裕稀(2年)が連続ゴール。3発逆転の3位で大会を終えた。

 7日に行われた決勝リーグの最終戦で勝ち点2差の三菱養和SCユースと1-1で引き分け、辛くも決勝行きを逃した東京Vユース。試合前から「予選で負けていないのに決勝に行けずに悔しかった。その悔しさを3位決定戦で晴らすためにも、無敗で終わろうと意気込んでました」と主将のDF深澤大輝(2年)は明かす。

 この日の東京Vユースは、U-18日本代表のMF渡辺皓太(2年)とMF藤本寛也(1年)がともに足首の故障で不在。加えて養和戦を欠場した主力組のMF大久保智明(2年)とMF平田竜士(2年)はベンチスタートとなった。

 この采配について、藤吉信次監督は「前の試合(養和戦)の前半が特に良かった。いい試合をしたメンバーは、その分チャンスをもらえるというのはやっていきたい」と言い、「誰が出てもいいように。誰が出ても関係ないチーム作りをしていきたい。怪我やインフルエンザがあるなかでメンバーが入れ替わっているのはチャンス。意欲があって、能力があって、コンディションがいい奴が出るべき」と狙いを明かした。

 無敗での3位を狙う東京Vだったが、先制したのはトリプレッタ。前半4分、右CKからのゴール前混戦。FW山口ツンデローレンスとPA内正面で競り合った小幡がファウルを取られ、PKを献上する。これをMF宮澤亮太朗にGKの逆を突く形でゴール左へ決められた。まさかの失点。1点を追う展開となる。その後は裏を狙ったパスを出すも、いずれもオフサイド。決定機にはつながらない。

 前半38分には早くも2枚を交代。「2人が悪かったわけではなく、あの時間帯でリズムを変えたかった。ハーフタイムで相手もエンジンを変えてくるだろうから、その前に畳み込めれば」(藤吉監督)という狙いで、MF大森渚生(1年)とDF橋本新生紀(1年)に代わり、大久保と平田を投入する。大久保が起点となり、徐々にらしさを見せ始めるなか、0-1でハーフタイムを迎えた。
 
 すると後半最初の決定機で東京Vユースが同点に追いつく。後半7分、大久保の右CKから深澤のヘディングシュートはクロスバーを叩くも、こぼれを粘り強く押し込むと、再びゴール前へ流れてきたボールを深澤が右足で押し込んだ。

「CKのときに自分のマークがあまりついていなくて、フリーだった。シュートを決めてやろうと思っていたら、クロスバーに当たっちゃって……それでも動き直したらいいボールが来たので。あとは打つだけでした」。主将の意地のゴールで東京Vユースが1-1に追いついた。

 その後も大久保のパスを起点に、東京Vユースがらしさを見せ始める。左サイドではDF中根玄暉(2年)がスペースに飛び出してはチャンスに絡んだ。前半11分には中根のパスをPA正面のDF杉澤亮悟(1年)がはたき、最後はPA右の大久保がシュート。これはDFに弾かれた。

 追加点が生まれずに30分以上が経過したが、後半41分についに逆転に成功。PA手前左からの大久保のFKは相手に弾かれ、カウンターを受けるも自陣で奪い返す。左サイドから仕掛けた平田が折り返し、PA右の小幡が右足を一閃。2-1とする逆転ゴールを突き刺した。

 勢いづくと後半44分には試合を決定付ける3点目。PA右で受けた小幡のニアサイドを突いたシュートはゴールネットを揺らした。小幡の2点目で3-1に突き放し、試合は終了。東京Vユースが3位で大会を終えた。

 まさかの失点で幕を開けた一戦。それでも先制弾の深澤は「正直言って動揺はありましたけど、相手が引いてくれたのでチャンスは来るかなと思っていました」と振り返る。

「2人(渡辺と藤本)がいないと出来ないとか言われてきたけど、養和と1-1だったり、西武台高と2-2だった。勝ててはいないけれど負けてはいない。今日もこのメンバーでも出来るんだというのを見せたかった。2人が復帰したらチーム内の競争も激しくなるし、2人がいないのは大きいけれど、それを跳ね返す力がないとプレミア昇格は見えてこないと思うので」。まさに総力戦で勝ち取った3位だ。

 東京Vユースの藤吉監督は「1位じゃないと意味はないと思うけれど、大会としてはいいものになった」と言う。「内容的には物足りなかった」と話したが、「全体の底上げになる大会だった。いい方向にいっているなと感じた」と手応えを語った。

 指揮官はトップ昇格したFW郡大夢やMF井上潮音、MF林昇吾を擁した昨季と比較し、「去年は個の色が強かったし、濃さがあった。けれど今年のメンバーは総合力でいけるというか、チームとして機能しやすい。チームとしてどういう風にするか、きっちりやればいい結果が出ると思う。去年よりは総合力では勝てると思うので、そういうところを求めていきたい。だからこそ3位決定戦に勝って満足するのではなく、上を目指してやっていきたい」と力を込めた。

 一方、逆転負けを喫したトリプレッタだが、街クラブとしての誇りはみせた。敵将の藤吉監督は「個人の能力が高いし、いいチームだと思う。気持ち的にはもっとやりたかったけれど、手こずりましたね……」と苦笑い。「ああいうチームが関東にいっぱいいるから関東は強くなる」と新鋭チームの躍進を受け入れた。

 トリプレッタは前半4分の先制後は、FW高野路万がドリブルで切れ込んではチャンスを演出。背番号10の宮澤は先制PKを決めただけでなく、随所に顔を出しては攻撃を牽引した。開始直後の先制弾を守り切ることはできずに息切れし、追いつかれると後半41分からの2失点で逆転されるという悔しすぎる結果になったが、激戦区の東京で4強入りを果たしたのは事実。三菱養和SCユースや横河武蔵野FCユースに次ぐ、東京の街クラブの雄として爪痕を残した。

(取材・文 片岡涼)


TOP