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[新人戦]福岡県内の宿敵・東福岡からの勝利目指す九国大付、2-0勝利で好発進:九州

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[2.12 九州高校(U-17)大会第2ブロック第1節 九州国際大付高 2-0 日章学園高 県立サッカー・ラグビー場B]

 平成27年度九州高校(U-17)サッカー大会第2ブロック第1節の九州国際大高(福岡2)対日章学園高(宮崎1)との一戦は九国大付が2-0で快勝した。

 福岡県内の宿敵である東福岡からの勝利を目指して戦う九国大付が、まず初戦を白星で飾った。ロングボールを相手のDFラインの背後に集めてゴールを目指す九国大付は守備面でも注目MF今田源紀(2年)やFW手島貫太(2年)中心に前線からボールを追って日章学園にプレッシャーをかける。その九国大付は前半16分、右CKのこぼれ球をMF新竹皓太(2年)が押し込んで先制。日章学園も14年U-16日本代表のMF佐藤颯汰(1年)とMF佐藤詩響(1年)のダブルボランチを中心にサイドチェンジを交えながらボールを動かすが、早稲田一男監督が「ゴールに向かっていない」と指摘したように、シュートチャンスがありながらも打ちきれないシーンが見られた。

 それでも前半30分、日章学園はスルーパスにFW岩切拳心主将(2年)が反応してGKと1対1に。だが「狙いすぎました。チャンスで決めきれなかったことが自分の弱さ」(岩切)というシュートは左ポストを叩いてしまう。後半は今田が「(狙いは)サイドで奪って攻撃しようと。前半は上手く行かなかったけれど後半はハマり出した」というように九国大付の狙いとする守備がよりハマり出して日章学園に思うような攻撃をさせない。そして終了間際の29分、前線からの守備で相手のミスを誘うと、最後はDFの背後へ飛び出した今田が頭でゴールへ押し込んで2-0とした。

 今大会、学校行事で不在の杉山公一監督に代わって指揮を執る九国大付・江藤謙一コーチは「今年はちょっと今までと比べると武器が少なくて。高さとかスピードがそれなりにあるんですけど、守備力が例年よりも落ちる。攻撃的な選手が多い分、守備できる選手が少ない」と指摘する。それでも東福岡高と対戦した県新人戦決勝では1-1で突入した延長戦で一時リードするなど昨年全国2冠の王者を追い詰めた。「個の部分でいうと1対1ではそんなに負けないフィジカルとか高さとかあるのかなと思ったんですけど、向こうも90分2ゲームでだいぶ疲労はあったと思う」(江藤コーチ)。王者と競り合う力があることを示した一方で、逆転負けしたチームが今大会掲げているのは東福岡へのリベンジだ。

 江藤コーチが「あの子が急成長した。いなかったら何もできないくらい、(現在は)あの子頼みのチームですね。臆することもないし、とにかく戦う選手。負けていたら絶対に点取ろうとかタフなところもある」と期待する今田やMF亀安晃太(2年)、怪我明けでこの日は出場機会のなかったFW藤悠月(2年)ら下級生からの経験を擁して実力は今大会上位にある。簡単ではないことは間違いないが、上位進出を果たして東福岡と再戦することができるか。今田は「九州大会では、決勝まで行って、東福岡も決勝上がってくると思うので、みんな今のうちに潰そうとチーム一丸になって頑張っています」と意気込む。好発進した九国大付が高体連チーム相手に無敗を続ける東福岡に「土つけよう」という目標を持って戦い抜く。

[写真]後半29分、九国大付は今田のヘディングシュートで2-0と突き放す

(取材・文 吉田太郎)

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