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監督になっても率直かつ素直な語り口のジダン、「今のC・ロナウドは最高にイカしてる」

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 13日のリーガエスパニョーラ第24節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアスレティック・ビルバオ戦を4-2で制した。試合後に会見を行ったジネディーヌ・ジダン監督は、チャンピオンズリーグ・ローマ戦を前に白星を飾ったことへの満足感を表している。

 選手時代と変わらぬ、率直かつ素朴な語り口のジダン監督だが、今回の会見ではそれがより強調された。元フランス代表MFは笑顔を絶やさず、ときにはフランクな喋り方で会見場に笑いをもたらしながら質問に返答。最もよく使った表現は、「サベス(分かるだろう?)」という感覚に問いかけるものだった。

 ジダン監督はまず、このアスレティック戦で2失点を許し、ローマ戦に向けて守備面での危惧はないかを問われ、次のように返答している。

「ミスは常に犯し続けるものだ。しかし、私はそんなことを心配していない。ローマ戦に向けた準備はもうできているよ。このチームに満足している」

「サッカーでは常にボールを保持できたり、チャンスを迎えられたりするわけではないんだよ。分かるだろう? 私から試みるのはミスを最小限に抑えることにほかならない。ただし、最初の失点はヴァランとケイロール・ナバスのパスの受け渡しミスだったが、ヴァランにはもう一度同じことをやってくれと言うつもりだ。分かってくれると思うが、これがサッカーなんだ。サッカーではそういうことが起こるもので、何より冷静ではなくてはね」

 一方、失点を除けばこれまでで最も完璧な試合であったかを質問されると、こう返した。

「完璧かは分からないし、重要なことは選手たちが全力を尽くし、試合に勝利することだ。分かるだろう? 90分間の中では常に難しい時間帯があるものだし、実際に今日だってそうだった。けれども、全体的には満足しているよ」

 また終盤に2枚目のイエローカードを受けて退場となったバランについては、周囲の意見から誤審であった可能性を指摘している。

「(退場とは)思わない。映像を見たわけではないが、2枚目のイエローカードは受けるに値しなかったと伝えられている。だから……、ノーってことだよ(笑)! でも、自分は映像を見ていないんだ(笑)」

 ジダン監督はマルセロの負傷離脱を受け、この試合で右サイドバックにダニーロ、左サイドバックにダニ・カルバハルを起用した。その意図については、次のように説明している。

「今日はそうプレーした。どちらも良いパフォーマンスを見せたと思うよ。カルバハルにとっては本来のポジションではないけど……、今日はそうしたということだよ。分かるでしょ(笑)? 何て言えばいいのか…、まあ一つの試み、そう、試みかな」

 この試合で先発したマテオ・コバチッチを、ローマ戦でもスタメンに含める可能性について問われると、このように返答した。

「いや…、今日はこの試合の勝利に浸るよ。今日だけはね。そして、明日からまた仕事だ(笑)。明日からローマ戦のことを考えるよ」

 そして、この試合で2得点を決めたクリスティアーノ・ロナウドについては、思い切った言葉も使いながら賞賛している。

「クリスティアーノはサイドで重要な役割を果たしてくれた。アトレティコ(実際はアスレティック)はとても強く、一枚岩となって素晴らしいプレッシングを仕掛けるチームだ。しかし、一方に集まってプレッシングを実践すれば、もう一方にはスペースが生まれることになる。クリスティアーノはサイドにはりつき、そのスペースを突いてくれた」

「クリスティアーノについて、これ以上何を話したらいいのか…。ここ(会見場)では彼が良いプレーを見せた、または悪かったと君たちが意見を交わしているが、そのような議論はもう終わったんだ。分かるだろう? 何て言えばいいのか…。彼の状態はデ・プータ・マドレ(最高にイカしてる、イケてるなどの意。仲間内などでは頻繁に使用されるが、公で使うことはあまり勧められていない表現)だ。言葉遣いが悪かったことは謝るけど、彼は良い状態にあるよ(笑)」

 ジダン監督がデ・プータ・マドレという表現を使った途端、会見場には大きな笑いが起こった。そして同指揮官が去った後、あるスペイン人記者は「ジダンはスペイン語を分かっているな」と独り言をこぼしている。

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