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日本代表ハリルホジッチ監督、レスターMFとのエピソードを明かす 「当初、国内では批判がひどかったが…」

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 14日に行われるプレミアリーグ第26節での上位対決、アーセナルレスター・シティの一戦は、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督にとっても興味深い一戦だ。レスターの主力として活躍するMFリヤド・マフレズについて、興味深い話をしている。

 ハリルホジッチ監督は今月、日本人選手の視察などでヨーロッパを動き回っている。今回、『GOAL』クロアチア版のフルボイェ・ティロニの取材に応えてくれた。

 レスターは現在、プレミアリーグの首位に立つ。その原動力であるマフレズとハリルホジッチ監督は、アルジェリア代表でともに仕事をした仲間だ。そのウィングについて、ハリルホジッチ監督がエピソードを明かしてくれた。

「リヤドの名前を初めて聞いたのは、元監督のクリストフ・デルモッテと話をしていたときだ。ル・アーブルに面白いアルジェリア人選手がいると話してくれた。彼はすぐに(当時)イングランド2部のレスターに移籍していったよ。当時のレスターではあまり出場できなかったが、非常に興味深い選手だった。彼に注目して、興味を引かれることになった。とんでもないほどのテクニシャンで、ボール扱いが素晴らしいことが分かった」

「2014年3月になると、交代出場など少し試合に出られるようになってきた。おかげで、彼の力をよく見ることができた。技術的には素晴らしいものがあり、優れたドリブラーだったが、力強さはなかった。ともかくポテンシャルがあることは分かったし、ワールドカップ(W杯)に向けた大勢の候補リストの中には含めることにした」

 現在では考えられないことだが、当時はマフレズの代表入りに抗議の声が上がったという。

「アルジェリア国内で、信じられないほどの抗議やプレッシャーを受けた。イングランド2部はシーズン終了が早かったので、マフレズはトレーニングキャンプに最初に合流した選手だった。それで1か月間、我々は彼個人のトレーニングに取り組むことができたんだ。違いを生むことができる選手で、誰もが好きなタイプだよ。もちろん今ほどのレベルではなかったが、今のプレミアリーグでの活躍を見ても私は驚かない。彼の招集が間違いではないことも分かっていた。だからW杯の最終リストにも含めたんだ」

「ブラジルには最高の選手たちを連れていく必要があった。ウィングとして違いを生み出せるような選手たちをね。マフレズはまさにそういう選手だった。それほど出場機会は多くなかったが、出場したときには素晴らしかった。力を発揮することで、マフレズへの批判は鎮まっていった。本当にモダンな、素晴らしい選手だ」

 マフレズの存在感は、ピッチを離れても大きいようだ。その明るさが、レスターの一体感をつくり出すのに一役買っているのかもしれない。

「ピッチ外のマフレズ? すごく陽気で、典型的なアルジェリア人の青年だ。怖いもの知らずで、注目を集めるのが大好きで、チーム内の良い雰囲気を保つために重要な存在だ。いつもジョークを飛ばしていて、どんな状況や環境でもそれは変わらない。彼の行動には驚かされたこともあったよ。『お前はチームに入ってきたばかりなのに、もう全員をからかっているな。少し落ち着いたらどうだ?』と言ったことを覚えている。でも、彼はただ笑って自分のやり方を続けただけだった。本当に良い奴で、好感が持てるが、少し『締める』必要がある場合もあるかな…」

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