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[AFCフットサル選手権]PK戦の末、ベトナムにまさかの敗戦。 フットサル日本代表は5位決定POへ

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[2.17 AFCフットサル選手権準々決勝 日本 4-4(PK1-2)ベトナム タシュケント]

 AFCフットサル選手権3連覇を目指したフットサル日本代表は17日、準々決勝のフットサルベトナム代表戦を行った。20分ハーフの試合を終えて3-3と決着がつかず、5分ハーフの延長戦でも1点ずつを取り合った両チームの勝敗の行方はPK戦に委ねられた。日本はPK戦から起用したGK藤原潤(バルドラール浦安)が相手のシュートを1本止めたが、2本のシュートミスが響き、1-2で敗戦。14大会目にして、初めて4強入りを逃した。この結果、日本代表はワールドカップ出場権を争う5位決定トーナメントに出場することとなっている。

 勝てば自動的にW杯出場が決まる一戦。日本はFP吉川智貴(マグナ・グルペア)が先発に復帰。GK関口優志(エスポラーダ北海道)、FP逸見勝利ラファエル(ベンフィカ)、FP滝田学(ペスカドーラ町田)、FP森岡薫(名古屋オーシャンズ)とグループステージ第1戦、第2戦と同じ先発メンバーで重要な一戦に臨んだ。

 序盤こそ成長著しいベトナムの守備の前に、思うように攻められなかった日本だが、前半7分に左サイドから仕掛けた仁部屋がループシュートでGKの頭上を抜き、先制点を挙げる。その後も森岡に何度か決定機が訪れると、13分には仁部屋か倒されて得たFKを森岡が直接たたき込み、リードを2点に広げた。

 しかし、2日前にタイと死闘を演じたベトナムも簡単には勝たせてくれない。その直後、吉川のファウルからFKを与えてしまうと、シュートをFPトラン・バン・ブーに直接決められて1点を返される。その後は得点が動かずに2-1で前半は終了する。

 後半に入っても日本は攻勢に試合を進める。後半6分には、FP渡邉知晃(大連元朝足球倶楽部)のパスを受けた仁部屋が、この試合2点目となるゴールを決めて、再びベトナムを突き放した。

 このまま逃げ切りたい日本だったが、後半15分に逸見のボールロストからカウンターを食らい、1点差に詰め寄られると、同19分には相手のパワープレーから同点ゴールを許してしまう。終了間際、日本は無理に攻め込んでカウンターを受けることを回避し、3-3のまま延長戦に持ち込むことに成功する。

 延長戦に入り、日本はピヴォの位置に張らせた森岡にボールを入れて攻める形を選択。これが奏功し、延長前半2分には森岡が反転からのシュートでゴールを決める。4-3と勝ち越した日本は、バックパスのファウルなど危ない場面もあったが、体を張った守備でゴールを守る。だが、延長後半4分、またもパワープレーからトラン・バン・ブーにゴールを決められてしまい、4-4に追いつかれてしまった。

 各チーム3人ずつが蹴って勝敗を決めるPK戦。日本は最初のキッカーを務めた森岡の強烈なシュートが、クロスバーを叩き、ゴールラインを割ってから外に跳ね返ったが、ゴールライン上で見ていた審判が見逃し、ノーゴールの判定。PK戦でゴールを守ったGK藤原がベトナム2番手のシュートを止めたが、日本は3本目のキッカーを務めた仁部屋のシュートも止められてしまう。最後にベトナム3人目のキッカーにシュートを決められた日本は、PK戦の末に史上初の準々決勝敗退となってしまった。

 ベトナムに4強入りとW杯出場権を譲ってしまった日本は、18日に行われる順位決定プレーオフに回ることに。プレーオフ初戦では、イラン代表に0-7で敗れたキルギスタンと対戦。この試合に勝つと19日のプレーオフ第2戦(オーストラリア対イラクの勝者)と戦い、5位になることができれば9月にコロンビアで開催されるフットサルW杯の出場権が獲得できる。

(取材・文 河合拓)

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