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絶妙スルーパスで追加点演出の香川「気分的に楽になった」

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[2.18 EL決勝トーナメント1回戦第1戦 ドルトムント2-0ポルト]

 ヨーロッパリーグ(EL)は18日、決勝トーナメント1回戦第1戦を行い、MF香川真司の所属するドルトムント(ドイツ)はホームでポルト(ポルトガル)と対戦し、2-0で先勝した。公式戦2試合連続の先発となった香川は後半26分の追加点を演出するなど全2得点に絡み、後半41分に交代した。

 前半6分の左CK。キッカーのMFヘンリク・ムヒタリアンへ素早く近づいた香川がショートコーナーを受け、ワンツーで返すと、ムヒタリアンの左クロスにDFウカシュ・ピシュチェクが合わせた。一度はGKイケル・カシージャスに弾かれたが、こぼれ球を再びピシュチェクが頭で押し込み、先制に成功した。

 1点リードで折り返した後半26分にはPA手前でボールキープした香川がPA内右でフリーのムヒタリアンへスルーパスを通す。ムヒタリアンはワンタッチで後方に落とし、ロイスが右足でシュート。これが相手DFに当たってコースが変わり、ゴールマウスに吸い込まれた。

「うまく体を入れながら前を向けたし、そのあとはすごく落ち着いてミキ(ムヒタリアン)に出せたと思う。一連の流れはすごく良かった」。追加点の場面をそう振り返った香川。今月6日のヘルタ・ベルリン戦(0-0)で今季リーグ戦初のベンチ外となるなど2016年に入って苦しんでいた。13日のハノーファー戦(1-0)に先発復帰し、フル出場したが、得点には絡めず。公式戦2試合連続の先発となったこの日は個人としても大事な一戦だった。

「すごく自信につながるというか、ここ数試合、得点という意味では絡めていなかったので、そういう意味では、ちょっと絡めただけで気分的に楽になった自分がいた。攻撃の選手にとって、得点やアシストは大きな意味をもたらしてくれるんだなと心身ともに感じた」

 決め切れなかった反省もある。前半32分、ゴール正面でMFマルコ・ロイスのパスを受け、ワントラップから右足で狙ったが、体勢が崩れ、シュートはゴール右へ外れた。後半19分のボレーシュートもミートせず、同38分にはやはりゴール前で決定機を迎えたが、軸足が滑り、左足のシュートはカシージャスに阻まれた。

「前半に比べたら後半はスペースも空いて、相手のプレスも落ちてきていた。ギャップに入ったときにサイドに流れてチャンスはつくれていたので、あとは自分も含めて“決めるだけ”というシーンもたくさんあった」。完全復活へ、得点の起点となるだけでなく、自らもゴールが欲しいのは正直な気持ちのはずだ。

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