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U-18J選抜、途中出場に燃えたFW向井が千金同点弾…アーセナル、シャルケ相手の得点が意識変える

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[2.20 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜 1-1 日本高校選抜 日産ス]

 途中出場に燃えていた。1点ビハインドの後半8分から投入されたFW向井章人(神戸U-18)は積極的な仕掛けを見せると、迎えた同13分、エリア内の強引な突破から左足を振り抜き、値千金の同点弾を奪った。「(梶山)幹太がいいボールをくれた」と喜んだ向井は、「後半から点を取ることがお前の役目なんだと言ってモチベーションを上げてくれた」とスタッフへの感謝も口にした。

 初の大舞台だった。向井はこれまで全国レベルの選抜チームに選ばれたことはなく、「中学校でも地区トレセンまでしか入ったことがなかった」。日産スタジアムでのプレーも初めてで、「こんな大きいピッチでやったのは初めて。もっとこういうピッチでやりたい」と初々しく答えた。

 1年前の出来事が向井の意識を変えた。昨年2月、神戸U-18の一員としてカタールで開催された「アルカス杯」に参戦した。そこで世界の強豪クラブの下部組織と対戦。向井はアーセナル戦で2得点、シャルケ戦で1得点を奪った。世界を肌で感じることができたことが、大きな刺激になった。

 大阪府八尾市出身だが、高校から神戸U-18に進んだ。クラブユースの大会で神戸U-15と対戦した際に活躍したことが入団のきっかけになったという。憧れはFWロビーニョ(アトレチコ・ミネイロ)やFWジェルビーニョ(河北華夏)だと話すドリブラー。「ドリブルは負けない」。この日得た自信を胸に、向井は神戸で鍛錬を続ける。

(取材・文 児玉幸洋)

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