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監督の退席拒否に主審は試合中断を宣告…ドルトムントが前代未聞の一戦制す

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[2.21 ブンデスリーガ第22節 レバークーゼン0-1ドルトムント]

 ブンデスリーガは21日、第22節3日目を行い、MF香川真司の所属する2位ドルトムントは敵地で3位レバークーゼンと対戦し、1-0で競り勝った。香川は公式戦3試合ぶりのベンチスタートとなり、最後まで出場機会はなかった。

 MFイルカイ・ギュンドアン、MFゴンサロ・カストロがメンバー外のドルトムントはMFスベン・ベンダー、MFマティアス・ギンター、MFモリッツ・ライトナーの中盤でスタート。17歳のMFクリスティアン・プリシッチが左ウイングで初先発を飾り、香川のほか、MFユリアン・バイグル、FWマルコ・ロイスもベンチスタートだった。

 レバークーゼンの激しいプレスもあり、なかなか攻撃の形をつくれずにいたドルトムントは前半37分、カウンターから左サイドを持ち上がったMFヘンリク・ムヒタリアンがサイドチェンジ。FWピエール・エメリク・オーバメヤンのラストパスにプリシッチが走り込んだが、DFにカットされた。前半アディショナルタイムにはゴール前混戦からオーバメヤンがようやく決定的なシュートを放つが、ゴール左へ。前半はスコアレスで折り返した。

 ドルトムントは後半開始からプリシッチに代えてロイスを投入。レバークーゼンも後半12分までに3枚の交代枠を使い切るなど、両チームが積極的に動いて局面の打開を図る。すると後半19分、試合は意外な方向に動き出した。ドルトムント陣内の競り合いでベンダーがFWシュテファン・キースリンクからファウルを受け、ドルトムントが素早いリスタート。ファウルのポイントより前方からギンターがロイスにつないでカウンターを仕掛け、ロイスのスルーパスにDFエリック・ドゥルムがPA内左へ抜け出すと、折り返しをオーバメヤンが右足で押し込み、先制点を奪った。

 ところが、キースリンクのファウルとした判定やギンターのリスタートの位置がズレていたことでレバークーゼン側が猛抗議する。フェリックス・ツバイヤー主審はレバークーゼンのロジャー・シュミット監督に退席を命じたが、シュミット監督がこれに応じなかったため主審は試合の中断を宣告。両チームの選手にピッチを引き上げるよう指示し、自ら真っ先にピッチを離れた。まさかの試合中断。その後、シュミット監督が退席処分を受け入れたことで審判団、選手はピッチに戻り、約9分間の中断を挟んで試合は再開された。

 再開直後の後半23分、ドルトムントはベンダーに代えてバイグルを投入。後半26分にはFWハビエル・エルナンデスのヘディングシュートがDFソクラティス・パパスタソプロスの手に当たったように見えたが、ホイッスルは鳴らなかった。同32分、そのパパスタソプロスが左内転筋を負傷し、DFネベン・スボティッチと交代するアクシデント。3枚の交代枠を使い切ることになった。

 試合終盤には両チームに決定機があったが、1-0のままタイムアップ。ドルトムントは2連勝で首位バイエルンとの勝ち点8差をキープし、レバークーゼンを抜いて3位に浮上したヘルタ・ベルリンとの勝ち点差を15にまで広げた。レバークーゼンは7試合ぶりの黒星を喫したが、今後に物議を醸す試合となったのは間違いない。

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