beacon

恩師、ライバル、元チームメイト…イタリアサッカー界の大物たちはトッティ問題をどうみる?

このエントリーをはてなブックマークに追加

 ローマFWフランチェスコ・トッティの処遇が騒がれている。イタリアサッカー界を代表する「ローマの王子」の問題を、イタリアのレジェンドたちはどうとらえているのだろうか。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が伝えている。

 トッティはテレビのインタビューで現状への不満を吐露した。対立が騒がれるルチアーノ・スパレッティ監督は、インタビューを受けて21日の試合に向けたメンバーからトッティを外している。

 イタリア代表でトッティのチームメイトだったクリスティアン・ビエリ氏は、『スカイ・スポーツ』で「トッティは絶対」としつつ、スパレッティ監督への理解も示した。

「フランチェスコはまだ肉体的に元気だ。常に彼次第だよ。大事なのは、彼が何をすべきか、誰も彼に言わないことだ。彼次第なんだよ。彼が選ばなければいけない。国外に行きたいなら行くし、ローマに残りたいなら残る。どの決断も正しい決断だろう。私はスパレッティをよく知っているが、とても偉大な指揮官で、素晴らしい人物だ。非常に良い仕事をする人だよ」

 ローマのライバル、ラツィオのレジェンドであるパオロ・ディ・カーニオ氏はこのような見解だ。

「ローマにおけるトッティの歴史は非常に重要なものだ。だが、こういうのは全員にとってひどいものだよ。問題は個々の認識だ。トッティは、ピッチが長く、広くなったと気づくべきなのかもしれない。クラブから『サポート』されるようではいけないんだ」

 トッティをデビューさせた恩師、カルロ・マッツォーネ氏は、『Romaforever.it』でスパレッティ監督を批判している。

「スパレッティは栄光を求めた。別の場所に選手を呼び、そのときに状況を解決できたはずだ。このやり方では、人としても選手としても素晴らしい男のイメージを台無しにする。スパレッティは説明すべきだった。良識とパーソナリティーのある監督ならやらないことだ。残念だよ。私なら、メンバーから外さずに手違いを明確にし合った。トッティはまだ貢献できる」

 イタリア代表でともにW杯を制したマルチェッロ・リッピ氏は、多くを語らなかった。

「500キロも離れた場所から、ローマで起きていることを評価しようとは思わない。ただ言えるのは、双方のために残念に思う」

 一方、元イタリア代表のジャンルカ・ビアリ氏は、『フォックス・スポーツ』でトッティに厳しい意見を述べている。

「私がトッティなら、まだ元気で決定的だった昨季を最後に引退していた。いずれ彼が不幸せだと言うようになると思っていたよ。正しいことではないが、そうなるのは普通だ。こういうことが起きるのは悲しいね。彼はこの30年のイタリアで最強の選手の一人だ。スパレッティに敬意について話したのは間違いだった。フランチェスコは常にローマの環境からリスペクトされてきたからだ」

 サンプドリアのビンチェンツォ・モンテッラ監督は、ローマでチームメイトだったトッティを誘った。

「フランチェスコが敬意を求めている? サンプドリアに来れば我々が敬意を表するよ。それ以上のことは言えないな」

 同じくバンディエラ(旗頭)だったアレッサンドロ・デル・ピエロ氏の退団を経験したユベントスのジュゼッペ・マロッタCEOのコメントも興味深いだろう。

「我々にもデル・ピエロのときに似たようなことがあった。クラブのレジェンドだ。我々は彼との契約を1年延長した。我々はすぐにとてもはっきりさせ、そしてスクデットの獲得という最高の形で彼の経験は終わった。我々はとても明確にしていたんだ。クラブの上にくるものはないとね」


●セリエA2015-16特集
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP