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川崎Fが小林弾で開幕星!王者広島黒星発進…寿人、大久保は不発でJ1得点記録更新お預け

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[2.27 J1第1ステージ第1節 広島0-1川崎F Eスタ]

 2016年シーズンのJ1リーグ戦が27日に開幕した。前年王者のサンフレッチェ広島はホームで川崎フロンターレと対戦。なかなか均衡が破れずにいたが、後半39分にFW小林悠のゴールによって試合を動かした川崎Fが1-0で勝利し、2年連続の開幕戦白星発進を決めた。

 広島はリーグ開幕を前に、富士ゼロックス杯とAFCチャンピオンズリーグを消化。今季公式戦3試合目となった。スタメンは1週間前のゼロックス杯と同じメンバー。左足違和感のためACLの山東魯能戦を欠場したFW佐藤寿人も先発メンバーに復帰した。

 一方の敵地に乗り込んだ川崎F。新戦力は3名が先発。今季の補強の目玉、韓国代表GKチョン・ソンリョンがゴールを守り、U-23日本代表DF奈良竜樹も先発。柏から獲得したMF狩野健太も11人に並んだ。

 またこの試合はFW中山雅史(沼津)の持つJ1通算得点記録157得点に並ぶ佐藤寿人と、1点差で追うFW大久保嘉人の直接対決という意味でも注目を集めた。

 序盤、積極的にゴールを狙ったのは大久保だった。前半3分に右足ミドルでゴールを狙うと(枠外)、同11分には同じような位置から今度は左足を一閃。糸を引くようなシュートがゴール右に飛ぶが、これも枠をわずかに外れる。

 広島はセットプレーなどで崩しにかかるが、その前に韓国代表GKが立ちはだかる。前半19分のCKの場面ではMF茶島雄介のボールをDF佐々木翔が頭で合わせたが、チョンの好反応に掻きだされた。

 前半終了間際にも広島が立て続けにシュートを放つが、43分のMF森崎和幸のミドルもチョンの横っ飛びセーブに阻まれる。同45分にはCKのサインプレーからDFの集団を回り込んで外し、フリーで走り込んだ佐藤が左足で押し込むが、DFの懸命のブロックに跳ね返されてしまった。

 スコアレスで折り返した前半。メンバー交代など両軍動きなく後半に向かった。広島は立ち上がり4分に左サイドから崩した攻撃でMF柴崎晃誠が左足シュートでゴールを狙うが、これもチョンの好セーブに阻まれてしまう。

 広島は後半15分にMF柏好文に代えてMF清水航平を投入し、最初に動く。後半19分にはMFミキッチが右サイドから入れたグラウンダーのクロスを柴崎が左足で合わせるが、シュートはわずかに枠上に外れていった。

 後半23分には両軍動く。川崎Fが狩野を下げてMF中野嘉大を投入。広島は寿人がここで交代。代わって10番FW浅野拓磨が送り込まれ、前線の活性化をもくろんだ。川崎Fは同27分にもMF森谷賢太郎に代えてFW森本貴幸を投入。前線に人数をかけて得点を奪いに行った。

 それでもなかなかスコアは動かない。広島は後半37分に3枚目のカードとしてFWピーター・ウタカを投入。浅野とのスピード豊かな2トップで川崎Fゴールを目指す。

 しかし後半39分だった。川崎Fはカウンターから大久保が左サイドに展開。中野が縦の突破から入れたクロスを小林が押し込み、ついに試合が動いた。待望の先制点を守り抜いた川崎Fが、敵地での白星発進を決めた。広島は3年ぶりのリーグ開幕戦黒星となった。

(取材・文 児玉幸洋)

●[J1]第1ステージ第1節1日目 スコア速報

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