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大宮の新10番が開幕弾!!岩上「正直、ホッとしてます」

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[2.27 J1第1ステージ第1節 FC東京0-1大宮 味スタ]

 新10番が開幕戦で結果を残した。大宮アルディージャは後半24分、カウンターからFWドラガン・ムルジャが右サイドを突破。グラウンダーの折り返しにFW家長昭博が合わせると、一度はDFのブロックに阻まれたが、こぼれ球をMF岩上祐三が左足で蹴り込んだ。

「あの時間帯は相手の運動量も落ちていた。もちろん自分たちもきついけど、スプリントをかけて上がることができた。(こぼれ球が)転がってきた瞬間、もらったと思った。あとは振り抜くだけだった」

 開幕戦で決めた岩上の移籍後初ゴールが決勝点。劣勢の試合展開の中、チーム全体で粘り強く耐え、ワンチャンスをモノにした。正確なプレースキックだけでなく、得意のロングスローなどセットプレーで大きな役割を果たす岩上だが、最大の武器は90分間通して落ちることのない運動量とハードワークだ。

 今季、松本から加入した背番号10について渋谷洋樹監督は「得点を取ったシーンが顕著だったと思うが、走行距離でも彼は昨季トップクラスだった。後ろから何回も追い越して出ていくことができる」と手放しで称える。

 磐田、福岡という他の昇格組がそろって敗れる中、昨季のJ2王者が意地の開幕戦白星。「正直、ホッとしています」と安堵のため息をついた岩上は「その情報は分かっていたけど、自分たちの試合に集中していた」と胸を張った。

「10番のプレッシャーもあるけど、そこはあまり気にせず、チームの勝利に貢献するプレーを続けていきたい」。試合後、ゴール裏のサポーターのもとへ挨拶に行くと、拡声器を渡されたが、「ノープランだったので、訳が分からなくなって、『話すことがないです』と言ってしまって……」。まさかの“天然ボケ”に大宮サポーターは爆笑。「これで一度経験できたので、次あるときは……」。岩上は苦笑いを浮かべながら“リベンジ”を誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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