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J1通算293試合出場も…千葉DF阿部「新人みたいなもの」

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[2.28 J2リーグ第1節 千葉 2-1 徳島 フクアリ]

 J1通算293試合出場。名古屋に在籍していた10年にはリーグ制覇も経験した。多くのことを経験し、今年33歳を迎えるDF阿部翔平は新天地としてジェフユナイテッド千葉を選んだ。

 開幕スタメンを飾った阿部は左SBの位置に入ると、正確な左足のキックで攻撃陣を操ろうとするが、「距離感が悪かった」ことでなかなか攻撃にリズムをもたらせない。しかし、徐々に敵陣深くまで攻め込む回数を増やすと、後半26分にはオフサイドの判定でゴールは取り消されたもののFW船山貴之に正確なクロスを供給し、後半アディショナルタイムにはMF長澤和輝の劇的な決勝ゴールにつながるクロスを送って2-1の勝利に貢献した。

「もう少し安心できる試合がしたかったけど、最初というもあるし。とりあえず勝ててホッとしています」と胸をなで下ろした。

 今季、初めてJ2リーグに戦いの場を移した。J1クラブに在籍していたこれまでは、メンバーリストの出場歴の欄に3ケタの数字が並んでいた。しかし、この試合のメンバーリストの出場歴にはゼロの数字が記された。「メンバーリストを見たときに(J2の)通算出場がゼロと書いてあったので、新人みたいなものですよ」と苦笑したものの、新たなスタートを楽しみにもしていた。

 千葉移籍を決断したのは「直感」。「サッカーをやっていく上で一番成長できるのが、ジェフじゃないかなと。ジェフに移籍した方がいろいろな緊張感や場面に遭遇すると思ったし、そういう中で成長していきたかった。今年33歳を迎えますが、ジェフをJ1に上げたいというチャレンジも含めて、成長とやりがいを求めてきました」と移籍の理由を明かした。

 今季の千葉は大幅な選手の入れ替えがあり、ポジション争いはし烈を極める。若手からの挑戦を受けることになるものの、「可能性を秘めている選手はたくさんいますが、僕も彼らとともに成長できるように頑張りたい」と33歳を迎えようという男は強い向上心を持ち、さらなる成長を遂げようと意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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