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なでしこ、リオ五輪出場の可能性ほぼなくなる…中国に敗戦、屈辱3戦未勝利

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[3.4 リオ五輪女子アジア最終予選 日本1-2中国 金鳥スタ]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は4日、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選の第3戦で中国女子代表と対戦し、1-2で敗れた。1分2敗となったなでしこジャパン。4大会連続の五輪出場は絶望的となった。第4戦のベトナム戦は7日に行われる。

 自力での五輪出場権獲得の可能性が消滅し、苦しい船出となっているなでしこジャパン。ただ、幸いにもオーストラリアを除く残り1枠の争いは混戦となっており、なでしこは中国に勝利すれば、五輪出場の可能性が見えてくるはずだった。1-1で引き分けた韓国戦から中1日で迎えるこの日の決戦に、DF鮫島彩、MF阪口夢穂、MF中島依美の3人がスタメンに復帰。MF川澄奈穂美らがベンチスタートになった。

 なでしこのシステムは4-4-2。GK福元美穂、DFラインは右からDF近賀ゆかり、DF田中明日菜、DF熊谷紗希、鮫島。中盤の底に阪口とMF川村優理が並び、右MFに中島依美。左MFに主将MF宮間あやが入る。そして韓国戦の1トップから2トップに変更となったFWには、大儀見優季横山久美が入った。

 試合序盤の戦いに課題が出ている今大会のなでしこジャパン。この日は失点という形で浮き彫りになる。前半14分、阪口のパスを受けた川村が、前に出せずにバックパス。しかしこれが中国に対するスルーパスのようになってしまう。GK福元が前に出てジャン・ルイのシュートコースに入るが、脇の下を抜かれて、ゴールに流し込まれてしまった。

 まさかの先制点を奪われる展開に焦るなという方が難しい。徐々に中国ゴールに迫れるようになったなでしこだが、ゴール前での精度を欠く。前半32分には右サイドで得たFKから宮間がグラウンダーのクロスを蹴り入れるが、味方に合わず中国にクリアされてしまう。同36分には右サイドからのCKを近賀が頭で合わせるが、シュートは枠右へと外れていった。

 0-1で折り返した後半、なでしこは開始と同時に川村を下げてFW岩渕真奈を投入。宮間をボランチ、横山を左MFにして攻撃に厚みを持たす。しかし後半1分に宮間が中央から放ったミドルシュートがGKジャオ・リナの横っ飛びセーブに阻まれて、得点にはならなかった。

 そしてスタジアムが静まり返る展開になる。後半13分、中国はミドルレンジでボールを受けたMFグー・ヤーシャが体勢を崩されながらも左足を振り抜く。熊谷と鮫島がブロックに入るが当たらずにシュートはゴール方向へ。ゴール右上隅の絶妙なコースに飛び、中国の追加点となった。声が出るのはバックスタンドの一角に陣取った中国サポーターだけだった。

 しかしなでしこはようやく後半19分、エリア内で強引な突破を見せた横山が右足で豪快にゴールネットを揺らして、1点差に迫る。直後には右サイドから上がったクロスのこぼれ球を岩渕がダイレクトで狙う。GKに正面でキャッチされたが、得点の匂いが漂い出した。

 なでしこは後半23分から中島に代えて川澄を投入。流れのいいうちにまずは同点を目指す。しかし後半34分の右CKを合わせた田中のヘディングシュートはGKにキャッチされる。後半42分に最後のカードとしてFW高瀬愛実を今大会初出場させたなでしこが、このまま1-2で敗戦。中国戦の黒星は2008年6月5日のアジア杯準決勝で敗れて以来、約8年ぶりの屈辱となった。 

 3試合を終えて勝ち点1のなでしこ。韓国を下し3連勝のオーストラリアを抜くことは不可能となり、リオ五輪出場のためには残り1枠を獲得するしかなくなった。しかし勝ち点を7に伸ばした2位・中国との差は「6」。中国が連敗、なでしこが2連勝しても、北朝鮮が未勝利、そして韓国が最終戦でベトナムに引き分け以下に終わる必要があり、なでしこの五輪出場は非常に厳しくなった。また、中国が残り2戦で勝ち点1を挙げた段階でなでしこの五輪連続出場の歴史は途絶えることになる。

(取材・文 児玉幸洋)
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