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新スタジアムでのG大阪戦を待ちわびる大宮DF沼田「オレも10万円寄付したので(笑)」

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[3.5 J1第1ステージ第2節 大宮 2-0 柏 NACK]

 試合後のミックスゾーン、この試合で出番のなかった大宮アルディージャのDF大屋翼の声が響く。

「リーチ! リーチ!」

 その言葉に苦笑いを浮かべたのが、大屋と同じ左SBで先発出場を続けているDF沼田圭悟だった。開幕戦のF東京戦で警告を受けていた沼田は、第2節の柏戦でも後半11分に警告を受けた。2ステージ制のJ1は、累積警告3枚で出場停止となるため、沼田は早くも出場停止にリーチとなっていたのだ。

 同じポジションのサブ選手が、レギュラー選手をイジる。開幕2連勝で良い雰囲気にあるチームを象徴しているような出来事だ。

 2012年から2シーズン、G大阪に所属していた沼田だが、当時はJ1のピッチに立てなかった。今季、初めてJ1の舞台に立っている背番号5は、大屋の声を聞き、レベルの違いを感じていることを素直に認めた。

「(出場停止でリーチになり)ヤバいっす。ちょっと、J2とはレベルが違うんで、手が出ちゃうんですよね。気を付けないといけません。イヤなタイミングで体を押してきたりとかするので、そういうところには慣れていかないといけませんね」

 守備面では戸惑いを感じているという沼田だが、この試合ではMF泉澤仁、MF家長昭博と良いコンビネーションを見せ、得意とするクロスを上げる場面もあった。泉澤が中に絞り、その外をSBが上がって行き、クロスを上げる。昨季は、あまり見られなかった形だが、それも左利きの沼田が入った影響だろう。

「F東京戦のときよりは、攻撃参加することもできましたが、もっと崩しきって、そこから点につなげたいですね。(泉澤、家長との)意思疎通はうまくできているときもありますが、一番、僕がバタバタしているので。2人は独特な感覚を持っているので。(泉澤)仁とアキくん(家長)に、うまく使ってもらって、生かしてもらっているかなと思います」

 すでにプレシーズンマッチでも挨拶代わりのゴールを決め、新チームで持ち味を発揮している沼田だが、次節は気合いの入る一戦だ。初めて所属したJクラブである、G大阪が相手だからだ。「結構、お世話になったクラブなので」と、古巣に感謝する沼田は、完成間もない吹田スタジアムに立つ日が待ち切れないようだ。

「楽しみですね。あのスタジアムは、ヤバいっすね。オレも10万円寄付したので(笑)。(G大阪に)お世話になったぶんは寄付で返したので、試合は勝たせてもらおうと思います」と、成長した姿を見せることを誓った。

(取材・文 河合拓)

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