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新潟に一時逆転許すも…ネルシーニョマジックさく裂の神戸が6発大爆発で今季初勝利

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[3.5 J1第1ステージ第2節 神戸6-3新潟 ノエスタ]

 ヴィッセル神戸がホームでアルビレックス新潟を6-3で下し、今季初勝利を挙げた。新潟に2点差を逆転される流れだったが、再逆転から得点を重ねて大勝した。

 神戸は開幕ホーム2連戦となった。0-2で敗れた甲府戦から先発3人を変更。アンカーに清水エスパルスから新加入のMF村松大輔、その前に初先発のMF前田凌佑とMF藤田直之を置くなど、中盤の構成を変更した。また左SBではDF相馬崇人が初先発した。

 対する新潟は開幕アウェー2連戦となった。開幕節では湘南を2-1で撃破。後半アディショナルタイムに失点する試合だったが、まずは勝利という結果で、吉田達磨新監督の初陣を飾っていた。開幕戦で得点したMF伊藤優汰とMF加藤大の2選手が今季初先発。開幕連勝でさらに弾みをつけたい一戦になった。

 スコアが動く前半になった。神戸は新潟のミスを確実に突く。まずは前半9分、神戸のFW石津大介が最終ラインでボールを持つ新潟守備陣にプレッシャーをかける。MF小林裕紀が慌ててクリアに行くが、石津がブロックしてカット。そのまま前に出たGKもかわして無人のゴールに流し込んだ。

 さらにまたもミスから神戸に追加点が生まれる。前半45分、神戸の左サイドに流れたクロスボールを、GK守田達弥がエリア外まで出てクリアに行く。しかしFW渡邉が粘ってスライディングでプレッシャーをかけると、守田のクリアが中途半端になる。こぼれに反応した相馬がダイレクトでゴールに向かったボールを蹴ると、ループシュートがゴールラインを越えて、追加点になった。

 ただ新潟も前半アディショナルタイム3分、左サイドからのCKをDFコルテースがニアでコースを変えると、ファーサイドにいたFW指宿洋史が押し込み、前半のうちに1点差とする。そして後半に入ってすぐの3分、左サイドを上がったコルテースがゴール前にクロスを上げると、DFと競り合ったFWラファエル・シルバが頭で押し込み、試合を振り出しに戻した。

 ハーフタイムにDF伊野波雅彦を負傷交代させていた神戸は、後半12分に早くも2枚目のカード、前田に代えてFW小川慶治朗を送り込む。しかし流れは変わらない。同15分、左サイドからエリア内に入った加藤のクロスをダイレクトボレーで合わせたR・シルバのシュートが決まり、新潟が逆転についに成功した。

 後半17分に神戸はFWペドロ・ジュニオールを投入し、交代枠を使い切って勝負に出る。すると同22分、小川が放ったシュートに対し、レアンドロが詰めて、再び試合が振り出しに戻ると、同24分には右サイドで得たFKを藤田が蹴ると、ファーサイドにいたDF岩波拓也が折り返す。このボールをペドロが押し込み、今度は神戸が試合をひっくり返した。

 さらに神戸は止まらない。後半28分、左サイドをドリブルで上がった渡邉がゴール前にグラインダーのパスを通すと、ファーサイドにいたペドロが受ける、コルテースと対峙するが、フェイントで外すと、難なく右足で追加点を蹴り込む。交代策ズバリ。「ネルシーニョマジック」がさく裂した。

 後半33分には新潟がゴール前で波状攻撃を見せるが、GKキム・スンギュを中心に体を張った守備を見せてゴールを割らせない。逆に同41分、左サイドからドリブルでエリア内に持ち込んだ相馬が右足で豪快にゴールネットに突き刺し、勝利を確実なものにした。昨年8月29日の鳥栖戦で挙げたクラブ記録7得点には届かなかったが、神戸は今季初勝利を豪快なゴールラッシュで飾った。

(取材・文 児玉幸洋)

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