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[アンブロGACH1-TR]サッカーへの「ガチ」な思い。北の名門、大谷室蘭DF林主将「今年は何が何でもタイトル取りたい」

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[3.5 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ 前橋商高 1-0 北海道大谷室蘭高 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド]

 フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが、自身とチームの成長を目指す第2回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」。北の名門、北海道大谷室蘭高は前日4日に北海道から関東に移動して、この日午前10時キックオフの試合に臨んだ。

 年末年始の遠征以来となる屋外での対外試合。及川真行監督は、「約2か月外でできなかった分、前回外に出た時と比べてどうなのか確認したいし、戻ってまた1か月できないんですけどトレーニングにつなげていきたい」と今大会のテーマを口にした。前橋商高との初戦ではテンポよくボールを動かし、FW川原大雅(2年)やMF伊藤航(1年)がいい形でシュートに持ち込むなど、狙いが伝わるようなサッカーを展開していたが、及川監督は「短い距離でもパスミスとか多いのでまだまだトレーニングしていかないといけない」と指摘。これまで屋内の限られたスペースでのトレーニングが続いていたこともあって、ピッチを広く使ったり、スペースへ飛び出していく部分など感覚的に難しかった部分ももちろんあるが、その中で見つけた課題に妥協することなく取り組んでいくことを口にしていた。

 選手権出場30回、78年度には全国2位も経験している名門校は、14年度にプリンスリーグ北海道を制し、選手権でも大阪の強豪・履正社高とPK戦に持ち込まれる大熱戦を演じて見せた。全国上位に行くだけのポテンシャルを示したものの、昨年は無冠。近年力をつけてきている札幌勢の台頭、またチームにもケガ人が出るなど苦しい戦いの連続だった。それでも、指揮官が「マイナスな一年ではなかった」というように、3年生は最後まで努力し、戦い抜いて後輩たちにその姿を印象づけた。

 だからこそ、今年は先輩たちのためにも全国へ復帰して名門の力を示すこと。今年、チームの主将を務めるDF林佑樹(2年)は「一昨年にプリンス優勝して選手権も出ている中で去年はひとつもタイトルが取れなかった。周りからの評価も今は全然下なので、見返してやりたいのと今年は何としてもインターハイ、プリンス、選手権全部取りたいという気持ちでやっている」と口にした。

 林は昨年、左SBのレギュラーとして1年間を過ごし、今年はボランチにも挑戦している。左サイドからの果敢なオーバーラップと楔のパス、ボランチでも巧みな配球や好守を見せたDFは高いレベルの大会で少しでも成長しようとしていた。「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」のテーマでもあるフットボールへの「ガチ」な思いについて林は「(自分にとって)人生のひとつですね。だからこそ、今年は何が何でもタイトル取りたいという強い気持ちがあります。(チームの中には)まだまだ自分を出せない選手が多い。先頭に立ってチームを鼓舞していければいい」。6日の試合後にはすぐに東京から成田空港まで移動して空路北海道へ。強行軍となった今回の遠征で学んだことも力に変えて、今年は「何が何でも」タイトルを獲る。

(取材・文 吉田太郎)

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