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[アンブロGACH1-TR]3冠、そしてより大きな個への成長へ…FC東京U-18はガチトレも鍛錬の場に

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[3.5 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ FC東京U-18 4-1 前橋商高 東京ガス武蔵野苑多目的グラウンド]

 今年、全国3冠、より大きな個の育成を掲げるFC東京U-18のAチームが第2回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」初戦で前橋商高と対戦。4-1で勝利した。

 FC東京U-18の佐藤一樹監督はハードなトレーニングやトレーニングマッチなどが続く鍛錬期の中で迎えた「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」での狙いについて「きょうもAも、Bも2試合ずつありますので、そういう意味では長い時間の中で隙を見せずに安定したプレーをチームとして表現できるかというところと、これまでやってきたサッカーの質を上げて行くということ、それと同時に個人をとにかく鍛えるところになってくると思います」と説明した。この日はA、Bに分かれたチームが計4試合を実施。新たな鍛錬の場で個がまた磨かれた。
 
 主将のCB蓮川壮大(2年)が「3冠目指してやろうという話をみんなでして今年始めました。いつも優勝という目標を立てて、なかなかなれないので今年こそ3冠を達成したい」と口にしたように、今年、チームは大きな目標を掲げてスタート。同時に個の育成に対して、これまで以上というほどに力が注がれている。「よりフォーカスしているのがトップで活躍できる(国内のみならず)世界で躍動できるというか、そういう選手になってほしいなという部分ではそこにエネルギーを注いでいくシーズン」(佐藤監督)。今年、FC東京はU-23チームがJ3に参戦。U-18チームから多くの選手がU-23チームで経験を積むことが想定されている。よりレベルの高い個を育成するための新たなプロジェクトがスタートしている中で、早速13日のJ3開幕戦で先発デビューする可能性のあるU-18選手もいるが、U-18チームは主力が抜けてもプレミアリーグなどで同じレベルの力を発揮することが求められている。

 普段のトレーニングから「個を大きくする」部分に関して強調され、選手たちはそれに応えてきた。「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」初日のこの日、Aチームはメンバーを代えながら2試合を戦ったが、今年の特長とも言えるテクニカルな選手たちによる崩しなど良さを発揮しながら、2試合ともに遜色ない戦いを見せていずれも快勝している。

 この前橋商戦ではFW星野周哉(2年)、FW藤生春樹(1年)との連係からMF金枝晃平(2年)にゴールを奪われるなど、僅かな隙を突かれてフィニッシュまで持ち込まれ、また攻撃陣にフィニッシュの課題が見られたが、一方でCKから蓮川が2ゴールを決め、またFW松岡瑠夢の得意の左足でのゴールや、MF品田愛斗(1年)のスルーパスからFW半谷陽介(2年)がDFを振りきって決めたゴールもあった。加えてSB岡庭愁人(1年)の力強い攻撃参加を交えたサイド攻撃など、それぞれが特長を出して勝利した70分間。蓮川は「FC東京U-18にとって誰が抜けてもしっかりとやりたいサッカーができることが今年の目標でもある。代わった選手も自分が出た時のことを想定してプレー出来ていると思う。それを続けていければいいチームになると思う」。U-23チームとの兼ね合いでU-18チームにとっては主力不在での試合など厳しい戦いが増えることは確か。だが、それぞれがレベルアップして対応するという心構えがすでにできている。そして難しいと言われる状況だからこそ、価値高まる3冠をFC東京U-18の選手たちは本気で狙っている。

(取材・文 吉田太郎)

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