beacon

“退任会見”でなでしこ佐々木監督が苦言「ゴシップばかりが書かれて」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.9 リオ五輪女子アジア最終予選 日本1-0北朝鮮 金鳥スタ]

 日本女子代表(なでしこジャパン)の佐々木則夫監督が、9日に行われたリオデジャネイロ五輪女子アジア最終予選の北朝鮮戦後の会見で、メディアに対し苦言を呈する一幕があった。

 リオ五輪予選最終戦となった北朝鮮戦。佐々木監督の退任は既定路線であり、試合後の会見も事実上の退任会見になった。「初戦から勢いを出してあげられなかったことは私の責任であると思う」と今大会を振り返った指揮官は、今後を問われると、「就職?募集中だよ」と笑わせた。

「僕の批判はいいんですけど」。一瞬、語気が強まった。リオデジャネイロ五輪への出場権を失ったことで、各メディアが検証記事を書いた。厳しい論調のものも少なくはなかったが、佐々木監督の目には、多くが「ゴシップ」に映ったようだ。「我々サッカーファミリーというのは、もちろん協会もそうですが、選手、サポーター、メディアの方も一緒になったものだと思う」。異例の苦言だった。

「勝った時は勝った、良かったね、という感じはありますけど、負けた時にゴシップのような記事の内容を書くのはスポーツ新聞じゃないと思う。もっと中身の濃い、同じサッカーの仲間として、皆さんの力を借りないといけないと思う。やはりそういったところが文化として足りなかったところかなと思う」

「僕の批判はいいんですけど、選手がこう言っているだ、ああ言っているだという、なんか負けるとゴシップばかりが書かれて。僕がそんなことをいうことではないかもしれないけど、選手のことを思うと、強く感じるところがありました。すいません、よろしくお願いします」

 矢面に立って選手たちを守った佐々木監督。8年間指揮を執ったなでしこジャパン“最後の仕事”を終えた。
(取材・文 児玉幸洋)

●リオ五輪女子アジア最終予選特設ページ

TOP