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救世主となれるか…初招集のファン・ウェルメスケルケン・際に指揮官も期待

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 手倉森ジャパンの救世主となれるだろうか――。U-23日本代表を率いる手倉森誠監督は14日、今月21日から30日までポルトガル遠征を行う同代表メンバー22名を発表した。常連メンバーが順当に名を連ねる中、一人だけ初招集となる見知らぬ名前がメンバーリストには記されていた。名前はDFファン・ウェルメスケルケン・際、オランダ2部のFCドルトレヒトに所属する選手だった。

 オランダ人の父と日本人の母を持つ際は、1994年6月28日生まれの21歳。甲府の下部組織でプレーした経験を持ち、13年からオランダでプレーしている。無名の存在とも言えるが、手倉森監督は「ファンはウチのテクニカルがいろいろ調査していて、五輪最終予選のエントリーの中にすでに入れていた」と前々から興味を示していたことを明かした。

「候補者の一人として映像を集めてもらい、映像を見て興味が湧いてきた。彼はオランダでプレーしていますから、今回は招集するチャンス、縁があるのではないかと思って選びました」

 左右のSBとしてプレー可能な際は、「ボランチもこなせるし、前節は左サイドハーフでプレーしていた」(手倉森監督)とユーティリティー性を持つだけでなく、ロングスローも装備しているようだ。指揮官も「今までのU-23代表が武器として持たなかった部分を、彼が落とし込んでくれれば」と期待を寄せている。

 アジア最終予選でプレーしたDF松原健(新潟)とDF室屋成(FC東京)がそろって負傷離脱中のため、右SBでは新戦力の台頭が不可欠。果たして、初招集となる際は今回の遠征で、その可能性を示せるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)

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