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「プレーするかは別問題」川島の起用に慎重なハリル、東口の起用も示唆

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 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は17日、都内で記者会見を行い、24日のW杯アジア2次予選・アフガニスタン戦(埼玉)、29日の同シリア戦(埼玉)に臨む日本代表メンバー24人を発表した。GKは4選手が招集され、GK川島永嗣(ダンディー・U)が昨年6月以来、約9か月ぶりの代表復帰を果たした。

 昨夏にスタンダール・リエージュ(ベルギー)を退団後、欧州各地で所属チームを探していた川島だが、移籍先はなかなか決まらなかった。無所属のまま半年が経過し、スコットランド1部ダンディー・ユナイテッドとの契約にこぎつけたのは昨年末。約半年間、所属チームがないまま実戦を離れ、同時に日本代表からも遠ざかっていた。

 しかし、ダンディー・U入団後はすぐに新守護神に定着し、移籍後初出場となった1月2日のダンディーFC戦から9試合連続でフル出場。今月11日のマザーウェル戦は欠場したが、ハリルホジッチ監督は「最近ケガをしてしまって、直近の試合には出ていない。しかし、(川島)永嗣とはコンタクトを取り続けていて、トレーニングは続けているということだし、問題がなければ今週末の試合に出るのではないかと思う」と説明し、招集に至った理由を明かした。

「彼がどのような状態か見てみたい。彼がプレーするかどうかはまた別の問題だ。我々と一緒に過ごし、様子を見ていく。そのためにキーパーを4人呼んでいる」。通常の3人より多く招集したのは、あくまで合宿を通じて川島のコンディションを確認し、コミュニケーションと戦術理解を深めていく狙いということか。指揮官は「彼のフィジカルコンディションを把握するために呼んでいる。プレーはしないかもしれない。それはまだ決めていない」と繰り返し、起用には慎重な姿勢を示した。

「数年にわたって日本代表で先発を取り続けている素晴らしい選手。そういう選手を簡単には除外できない。キーパーとしても良い年齢に来ている。特に人間性が素晴らしい」。川島をリスペクトするハリルホジッチ監督は「ただ、今度は彼が先発を奪わないといけない立場になった。つまり競争が高まった状態だ。彼と話したとき、このグループに戻ってくるという野心はかなり強かった。もし私が彼に野心がないという疑いを持っていれば呼んでいない」と、正GK争いがさらに激しくなることに期待もしている。

 川島が代表から遠ざかっている間はGK西川周作(浦和)が新守護神の座をつかみ、9試合中8試合にフル出場。昨年8月の東アジア杯・中国戦(1-1)のみGK東口順昭(G大阪)が先発し、A代表デビューを果たしている。

 ハリルホジッチ監督は「東口と西川は常に我々と関わっている選手だ。もしかしたら今回は東口にチャンスを与えるかもしれない。予選突破をしなければいけないが、選手にできるだけたくさんの可能性を与えたいと思っている」と、状況によっては東口の起用も示唆。「東口は自分のクラブで良いプレーをしているので、チャンスを与えてあげたいと思っている」と、少なくとも1試合は東口がゴールを守る可能性が高そうだ。

(取材・文 西山紘平)

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