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サニックス杯でU-19日本代表入りへの道切り開く!U-17日本代表がウズベキスタンに勝利!

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[3.17 サニックス杯国際ユース大会GL第1節 U-17日本代表 0-0(PK5-3)U-17ウズベキスタン代表 グローバルアリーナ]

 サニックス杯国際ユースサッカー大会2016(福岡)が17日に開幕。U-17日本代表は開幕試合でU-17ウズベキスタン代表と対戦し、0-0で突入したPK戦を5-3で制した。

 サニックス杯を上のステージへのアピールの大会にする。今年、世界大会のアジア予選が開催されるU-19日本代表、U-16日本代表と違い、U-17日本代表には公式戦がなく、来年スタートする19年U-20W杯への戦いへ向けた準備期間の一年に当たる。今後一年、代表チームでの公式戦がない選手たちが何を目指してサニックス杯に臨んでいるのか。森山佳郎監督はU-17世代からの“飛び級”でU-19日本代表のバーレーン遠征(今月19日から)メンバーに選出されているCB橋岡大樹(浦和ユース)とMF伊藤洋輝(磐田U-18)の名を挙げて、現状に満足するのではなく、より高みを目指すよう助言したという。「橋岡だったり、伊藤洋輝だったり、ここをパスして週末からバーレーンに行きますから。『ここに選ばれていい気になっている場合じゃないぞ。上のU-19代表で10月のアジア最終予選とU-20のワールドカップ目指さないで(将来的に)A代表目指しますとかそんな進歩のスピードじゃたどり着かない』とはっきり言っている」。選手たちにとってサニックス杯は上を目指すための登竜門となっている。

 この日、2試合が組まれていたU-17日本代表のウズベキスタン戦先発はGKがU-19日本代表候補入りも果たしているGK大迫敬介(広島ユース)。4バックは右SB菅原由勢(名古屋U15)、CB小林友希(神戸U-15)、CB藤松航矢(鳥栖U-18)、左SB田中陸(柏U-18)。中盤はキャプテンマークを巻いた齊藤未月(湘南ユース)と平川怜(FC東京U-15むさし)のダブルボランチ、右MF藤本寛也(東京Vユース)、左MF堀研太(横浜FMユース)、2トップは中村駿太(柏U-18)と安藤瑞季(長崎総合科学大附高)のコンビとなった。

 対戦したウズベキスタンはU-18世代が5人先発した実質U-18代表。立ち上がり、相手に押し込まれ。PA付近でFKを与えるシーンもあった日本だが、その後スピードのあるパスワークで主導権を握り、1タッチのラストパスがPAに入る。13分には平川がカットインから左足を振りぬき、20分には堀の左足FKがゴールを襲う。そして24分にはクリアボールを拾った田中のパスを中央で受けた中村がターンから左足シュート。25分にも左アーリークロスを安藤が頭で合わせるなどチャンスをつくった。

 だが後半7分、サイドチェンジからドリブルでPAに潜り込んできた相手選手を菅原がファウルで倒してしまい、PKを献上してしまう。それでも、MFアフマドツ・ジャホンギルの放った右足PKを大迫が左へ跳んでストップ。失点のピンチを逃れた日本は14分に藤本が絶妙なタッチのコントロールから決定的な左足シュートを放つ。そして15分には安藤、齊藤、堀に代えてFW宮代大聖(川崎F U-15)、MF久保建英(FC東京U-15むさし)、MF中島元彦(C大阪U-18)をピッチへ送り出した。宮代投入で前線でボールが収まるようになった日本は25分、菅原の右アーリークロスから中村がダイレクトの右足シュート。だがポストのわずか左へ外れるなど、得点機を活かせず、0-0で70分間を終えた。

 試合は延長戦なしでPK戦へ突入。そのPK戦で再び大迫がビッグセーブを見せる。「今回は自分の代ですけど、上の代にしっかり入っていけるように。結果とかしっかり出して19の代に入っていけるようにしたい」という大迫は相手の1人目を左へ跳んで完璧にストップ。ガッツポーズした守護神に勇気づけられた日本は1人目の菅原から中島、宮代、藤本が決めると、最後は決めれば勝利の決める一撃を中村が右足でゴールネットへ沈めて5-3で勝った。藤松は「厳しい時間にゼロで抑えたのが一番だったと懐います。対人で激しく行ったり、球際で勝てたのが一番」と勝因について振り返り、U-19代表入りへ向けて「(同じポジションの)橋岡くんが(U-19代表へ)行っている。今のままでは勝てない。自分も結果残して呼ばれるように頑張りたいです」と意気込んだ。昨年、サニックス杯で活躍した左SB舩木翔(C大阪U-18)がU-18代表(現U-19代表)へ昇格し、欠かせない存在となった。今回、サニックス杯に参加しているU-17代表選手たちも代表チームに入ったことで満足せず、それぞれがここでアピールしてより上のステージへ駆け上がる。

(取材・文 吉田太郎)

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