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何を着ているか分からないくらい…ナイキがEURO&コパ・アメリカ出場9か国のユニフォームを発表

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 現地時間17日にアメリカ・ニューヨークのモイニハンステーションでナイキによる『INNOVATION SUMMIT 2016』の2日目が開催された。オープニングではドーム型のホールにバスケットボールや陸上のトップアスリートがオーケストラの生演奏に合わせて登場し、会場を華やかに彩った。そしてバスケットボール、陸上とともにサッカーの新ユニフォームが初お披露目された。

 新ユニフォームがお披露目されたのはEUROに出場するフランス、ポルトガル、イングランド、クロアチア、ポーランド、トルコの6か国、そしてコパ・アメリカに出場するブラジル、アメリカ、チリの3か国。計9か国のユニフォームが一堂に集結した。

 今回はプレーヤーの集中力を削ぐ要素を減らして、ピッチで集中することを可能にするエアロスイフトイノベーションを採用。「顕微鏡を使うほど、初めて糸のナノレベルから開発を始めました。大きな特長は糸に立体感があってザラついたものになっていること」とデザイナーのマーティン・ロッティ氏は説明した。ザラつきがあることで従来と比べて20%早く皮膚から汗を吸い込み、乾燥スピードも25%早くなった。さらに現行のキットに比べて10%軽く、伸縮性が50%高くなっている。

 ショーツにも同じ素材が使われ、一重と二重編みの部分を組み合わせたことで通気性、伸縮性とフィット性のアップを実現。また、ユニフォームには各国の誇りが表現されており、フランスには「Nos Differences Nous Unissent(違いが我々を結び付ける)」、ポルトガルには国民の持つ冒険心を表現する「Valente(勇敢)」、「ブラジルには「Nascido Para Joger Futebol(フットボールをするために生まれてきた)」というメッセージが記されている。

 進化を遂げた新ユニフォームだが、ロッティ氏は「アスリートからは、とにかく速くなりたいという意見が多い。ユニフォームからスパイクまでを一体で考え、システムとして速さを作りたかった。何を着ているのか分からないくらい、競技に集中できるものを作りたかった」と語り、すべてはアスリートの願いを叶えるためのものだと強調した。

 その思いは当然、選手にも届いている。レアル・マドリー所属のポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドは「このキットはこれまで以上の強さや軽さ、俊敏さを感じさせてくれる。僕もチームメイトもこのキットでプレーし、試合に勝つことを楽しみにしているよ」と新ユニフォームを着用して、ピッチに立つことを待ちわびている。

 日本ではフランス、ポルトガル、イングランド、ブラジル、アメリカと5か国のユニフォームが3月25日より販売開始予定だ。

(取材・文 折戸岳彦)

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