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寿人の不出場は「戦術的」…競争歓迎の指揮官「勝つために必要なことをやった」

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[3.20 J1第1ステージ第4節 大宮1-5広島 NACK]

 今季初のベンチスタートとなったサンフレッチェ広島FW佐藤寿人に最後まで出番は回ってこなかった。寿人は34歳の誕生日だった12日の湘南戦で左足を負傷。前半のみで途中交代していた。影響も心配されたが、試合前、そしてハーフタイムの練習ではボールを蹴る姿が見られ、コンディションに問題がないことを伺わせた。

 J1通算最多得点記録争いを繰り広げる背番号11の不出場について、森保一監督は「戦術的な理由です」と説明した。

 そしてこの日は代わりに今季初先発したFW浅野拓磨が結果を残した。前半22分のMFピーター・ウタカの先制点をアシストすると、同39分には豪快に右足弾を記録。後半22分のMF青山敏弘のゴールも演出するなど、出場時間であった3得点すべてに絡む活躍を見せた。

 指揮官は「直近のACLで2得点して結果も出していた。起用しようと思った。前とのコンビネーションでよく貢献してくれた」と結果を出した浅野を称賛。その上で「最後まで寿人を使わなかったのは戦術的な理由です。勝つためにどうやって戦っていくかは私の交代選手の投入が合っているかは分からないが、勝つために必要なことをやったつもりです」と説明した。

 ただ、「私から競争をあおるつもりはない」としながらも、レベルの高い競争が生まれている現状を歓迎する。「前線の選手を固定していないのは、レベルの高い選手がいっぱいいる。そこで使える選手を決断して使わないといけないので悩みはあるが、チーム内で切磋琢磨して、チームのいいパワーに変えていきたい」と笑顔で話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J1]第1ステージ第4節2日目 スコア速報

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