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[MOM1730]広島観音MF吉形淳之介(2年)_登録159cmのMFが攻守に奮闘、延長戦で決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.21 中国新人大会3位決定戦 山陽高 3-4(延長)広島観音高 広島皆実高G]

 広島観音高は延長戦の末に山陽高を4-3でねじ伏せて中国3位。決勝点を決めたのは登録159cmのMF吉形淳之介(2年)だった。延長前半終了間際、右中間でボールを受けた吉形は「延長の前半で3本くらい押し込まれる形があって、流れを断ち切らないといけない、シュートを1本打って流れを切ろうと思った。いつもだったらドリブルだったりすると思うんですけど、思い切って振ることができた」と右足シュート。コースを突いた一撃がゴール左隅へ吸い込まれた。

 この日は、前半6分に左クロスで先制点をアシスト。2-1の後半9分にはPAで一度ボールを失ったが、相手を追走してゴールライン際で奪い返す。吉形のインターセプトが起点となって3点目のゴールが生まれた。前日の準決勝では試合開始15分で荒い息づかいが聞こえてくるほど、トップギアで走り回り、その鋭い切り返しで左サイドの突破口となっていた。「自分より前の味方がボール持った時は遠くてもオーバーラップすることを意識しています。相手よりいっぱい動くことを意識しています」という小さなMFは、左SHとして先発し、後半に右SHを務めた3位決定戦の体力的に苦しい時間帯でも、何度も右サイドを駆け上がって突破、クロスへと持ち込んでいた。

 その吉形は守備でも球際での強さを発揮。大柄な選手の懐に潜り込んでボールを奪い取るシーンが目立つ。「相手がキックモーションに入ったら蹴るか切り返しくらいしかない。キックモーションが入った時に蹴る前にボールを触ったり、コースを切って入るようにしている」。掴んでいるコツと判断の速さによって守備面でもチームに貢献している。

「憧れはメッシとか。小さくても全然取られずにボール運べるし、キックもある」という吉形。課題と感じている走りながらのクロスなどを向上させて「インターハイは絶対に1位で全国出て、全国でも優勝できるように頑張りたい」という目標を果たす。

(取材・文 吉田太郎)

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