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本田の飽くなき欲求「俺がミランを復権させたと胸を張れるぐらいに」

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 数か月前とは状況がまるで違う。埼玉合宿中の日本代表に1日遅れて合流したFW本田圭佑(ミラン)は別メニューで調整した練習後、報道陣の取材に応じ、「だいぶ久しぶりなので、選手たちともお互いに考えていることを共有できればいいなと思う」と、約4か月ぶりとなる代表活動を楽しんでもいるようだった。

 昨年11月の代表活動の時期はミランでベンチスタートが続いていた。スタメンを勝ち取ったのは昨年12月20日のフロジノーネ戦からで、以降、公式戦17試合連続で先発出場を続けている。

「いつか自分の力が必要になる」。その言葉どおり、今ではシニシャ・ミハイロビッチ監督からも絶大な信頼を寄せられている本田は「最低限、そこは有言実行しないといけないことだと思っていた」と淡々と話す。ミランの背番号10としてスタメンに定着する。しかし、それだけで満足することはなかった。

「チーム内の競争には勝てたけど、ミランの復権というレベルにまでは至っていない。『俺がミランを復権させた』とすべてのイタリア人に胸を張れるぐらいになりたいけど、まだその領域ではない」

 コッパ・イタリアでは決勝進出を決めたものの、セリエAでは最近3試合勝ちなし(2分1敗)。順位も6位と、来季の欧州CL出場権争いに絡めていない。「代表で結果を出して、ミランに戻ってから1勝でも多くの勝利に自分が関われるようにやっていきたい。でも、ミランはなかなか複雑なクラブなので」。そう言って思わず苦笑いを浮かべていた。

(取材・文 西山紘平)

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