beacon

[MOM1736]明秀日立GK鈴木翼(2年)_“PK戦を引き寄せる”守護神が2本止めて決勝導く

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.24 アンダーアーマーチャレンジカップ準決勝 彦南高 1-1(PK6-7)明秀日立高 富士緑の休暇村]

 明秀日立高はGK永野奨虎(2年)と激しいポジション争いを繰り広げているGK鈴木翼(2年)が“得意”のPK戦で2本をストップ。出場した新人戦2試合でいずれもPK戦を引き寄せて勝利している守護神が、この日もチームをPK戦勝利へ導いた。

 大塚義典GKコーチから“マル秘”の指示を受けたという1人目、鈴木は右へ跳んで完璧にストップする。「(PK戦への)自信というか、自分は上手さでやるタイプではない。GKコーチの大塚先生と話しながら(結果を出している)。1本目は大塚先生の指示で新人戦と同じように止めることができた」。その後は6人連続で決められてしまっていたが、8人目を再び右に跳んでファインセーブ。「ずっと止められなくてでも集中は切らさずにやろうと思って、最後は(跳んだ方向に)ちょうど来てくれた」と笑顔を見せた。

 1月の全国高校選手権では2年生GKとして唯一登録メンバー入り。だが「当時は正直、1番(永野)の方が上で、大会前くらいに(彼が)ケガしてたまたま自分が入っちゃったという感じで言われていた」。悔しさをバネに努力を継続。新チームでは2人が交代でゴールを守ってきた。

「(永野とのポジション争いについては)常に意識している。強さとキックとコミュニケーション能力というところしか自分はない。上手さはないのでそういうところでライバルに勝ちたい」。身体が大きく、基礎的なキャッチングや、1対1の部分で強さを発揮する永野に対して負けないようにウェートトレーニングにも努め、出場した試合では絶対に負けないという気持ちを持って戦っている。
  
「メンバーには入っていたんですけど、足を引っ張っていた部分があったと思う。もう一回戻って先輩たちの分まで頑張りたい」という選手権へ。9か月後、正守護神として全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
アンダーアーマーチャレンジカップ2016 SPRING特集ページ

TOP