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酒井宏、残留争い続くハノーファーに「良い空気を送り込む」

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 状況に応じてプレーを選択していた。前日に行われたアフガニスタン戦で先発フル出場を果たしたDF酒井宏樹は、前半こそ攻め上がりを自重していたが、後半にリードを広げると豪快なドリブル突破で敵陣深くへと攻め込む回数を増やした。

 この試合のシステムは従来の4-2-3-1ではなく、ダイヤモンド型の4-4-2が採用された。酒井宏は前方に位置するMF原口元気との位置関係を見て、「元気が少し下がり気味で中央寄りにいたので、その分、僕がワイドに開いていました」とタッチライン際まで開いてボールを呼び込もうとしていた。

 日本が先制したのは前半43分。それまでの時間帯で酒井宏が突破を仕掛ける回数は限られた。しかし、後半13分にMF清武弘嗣の得点でリードを2点差に広げると、同18分には右サイドを豪快に突破した酒井宏のクロスが相手のオウンゴールを誘って3点目が生まれた。

「1-0や2-0の展開では低い位置から仕掛けるのはディフェンダーとしては難しい状況でしたが、リードが開いたので思い切り仕掛けていけました」。自分の仕事はまずは失点を抑えること。点差が開いていない状況ならば、無理なプレーを選択せずにオーバーラップは自重。リードが広がったことで、ドリブルの封印を解いた。

 所属するハノーファーはブンデスリーガで4連敗中。残り7試合で残留圏まで勝ち点10差の最下位に沈んでいる。「キヨ(清武)と(山口)蛍と僕が良いプレーをして、ハノーファーに良い空気を送り込めるように頑張りたい」と清武と山口とともに日本代表で好パフォーマンスを披露し、その流れをハノーファーに持ち帰りたいと意気込んだ。

(取材・文 折戸岳彦)

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