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岡田武史副会長はU-23代表に期待「メダルのチャンスは十分」

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 日本サッカー協会の副会長に就任した元日本代表監督の岡田武史氏が1日、都内のJFAハウスで報道陣の取材に対応した。副会長として協会を訪れるのは「常務理事会と理事会の月2回」が原則の非常勤だが、「いろんな案件に対し、自分の視点から『これはおかしいんじゃないか』というのがあれば言っていきたい。(田嶋幸三)会長も『違う意見があっていい』と言っているし、そういう意見を言っていきたい」と所信表明した。

 田嶋幸三新会長の要請を受ける形で副会長に就任した岡田氏は、新体制発足後初の日本代表戦となった3月29日のW杯アジア2次予選・シリア戦(5-0)を受け、「会長、技術委員長が変わると、すごくいい試合をするなと。(新技術委員長の)西野(朗)さんに『さすがですね』と言ったら『バカ野郎』と言われました」とジョークを飛ばした。

 そのうえで現在のA代表について「海外でこれだけ多くの選手がプレーしている。昔ほどの加速度はないが、着実に進歩している」と評価。今夏のリオデジャネイロ五輪に出場するU-23日本代表に対しては「試合をするたびに良くなっている。メキシコにも勝ったと聞いたし、すごいなと。(五輪本大会では)欧州のチームはなかなかベストメンバーを組めない。メダルのチャンスは十分にあると期待している」と述べた。

 四国リーグのFC今治でオーナーを務める岡田氏。今後は社長を新たに任命し、自身は代表権を持つ会長に就任することも明かしたが、今治での手法を日本協会に持ち込むことができるかと聞かれると、「今治で我々がやろうとしていることは、協会のようにリスクのあるところではできない。Jリーグのクラブでもできないと思う。これで良かったかどうかが分かるのは10年後か、もっと先になる。その結果が出れば、『こういうのもありますよ』とは言えるが、今の時点ではリスクが大きすぎる」と指摘した。

 会長が病気や事故などで業務ができなくなった際の会長代行者にも選ばれた。この日、田嶋会長から直接説明を受け、「万が一、会長に何かあったときは僕も一緒に倒れます」と冗談交じりに答えたうえで、「緊急事態に次の会長が決まるまでの間のかじ取りについては分かりました。ただ、代わって僕がやることはあり得ません」と応じたという。

(取材・文 西山紘平)

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