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気持ちは分かる…“諸刃の剣”バロテッリ、混戦を手で押し込む FKの際は本田に耳貸さず

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[4.9 セリエA第32節 ミラン1-2ユベントス]

 日本代表MF本田圭佑の所属するミランはホームでユベントスと対戦し、1-2で敗れた。前節を捻挫で欠場した本田は、2試合ぶりに先発復帰。後半29分まで出場したが、勝利に導くことは出来なかった。

 ミランは王者ユベントスを前に逆転負け。昨年10月以来の連敗で、未勝利は5戦に伸びた。前節後には強制合宿を行ったが、その効果も見られなかった。

 勝利への執念は見えた。特にFWマリオ・バロテッリがいろんな意味で目立った。前半14分にはFKを蹴ると、GKジャンルイジ・ブッフォンの好守に遭ったが、惜しい場面を演出。同17分にはCKを蹴って、DFアレックスの先制点をアシストした。

 ただ、我の強さが出過ぎる場面もあった。後半6分、FWカルロス・バッカのシュートをブッフォンが弾くと、バロテッリが詰める。しかしシュートはクロスバーを叩くと、跳ね返りを押し込むが手で飛び込んでしまう。気持ちは分かるが、バロテッリにはイエローカードが提示された。

 そして後半10分に右サイドでFKを獲得した場面では、スポットに立った本田がバロテッリに話しかける。本田が左足で蹴った方がいいポジションだったが、バロテッリはまるで聞く耳を持たず、そのまま蹴ってしまう。結果論になってしまうが、ミランはこの押し込んでいた時間帯で勝ち越し点を奪えず、その後逆転弾を浴びてしまった。

 今季はリバプールからレンタルで加入しているバロテッリ。しかしシーズン序盤は故障に苦しむと、故障が癒えた後も出場機会に恵まれない日々を過ごしている。ミラン幹部は失格の烙印を押しており、残留は難しいものとみられている。ただ出場すれば、この日見せたように、ユベントスを苦しめるだけのポテンシャルは持っている。この諸刃の剣を使いこなせるチームはあるのだろうか。


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