昨年度の全国高校選手権で一躍注目度を高めたSBだ。東福岡高DF小田逸稀(3年)は身長173cmと決して大柄ではないものの、抜群の跳躍力で空中戦を制し、1対1の攻防でも強さを発揮するなど全国舞台でブレイク。個の突破、連係で左サイドを破ってシュートまで持ち込む力も示した超攻撃的SBは大会優秀選手こそ逃したものの、全国屈指のSBであることを証明した。その注目SB小田が今年、将来の目標について、またトレーニングで試し履きし「試合でも使いたい」というニューバランス製のスパイク「ビザロPRO HG」の印象について語った。

●DF小田逸稀
―昨年は全国2冠にレギュラーとして貢献しました。今年はどういうところにこだわる?
「今年は自分たちの代なので、頭ひとつふたつ飛び抜けていきたい。自分は長所である空中戦と対人の守備は絶対に負けないように。そして、プロを目指して頑張りたいです」

―1学年上の代と比較して今年のチームの手応えはどうですか?
「去年のチームと比べて今年のチームは完成度が高いと思っているので、去年の記録を越すことは可能だと思います」

―どのようなところで去年以上の可能性を感じる?
「去年の今の時期はフェスティバルでもチームとしてあまり良くなかった。でも、今年はそれに比べて完成度が高いと思っています」

―今、個人的に伸ばしていきたい部分は?
「攻撃参加の回数を増やしていくこと。キックやパスの精度をもっと上げるところを目指していきたい。去年は自分的にまだプレーの完成度が低かったので、サッカー選手として完成に近づけていきたいです」

―自分の中でのこだわりはありますか?
「1対1で絶対に負けないことです」

―きょうトレーニングで着用したニューバランス製のスパイク「ビザロPRO HG」の感想を教えて下さい
「雨の日でも靴の中で滑らないですし、フィット感が良くて、デザインもいいんで、トレーニングだけじゃなくて試合でも使いたいです」

―普段、スパイクを選ぶポイントは?
「フィット感。あと履きやすさです。プレーしている時に、スパイクのこととか気にしないで、自然にサッカーができるスパイクを選んでいます」

―スパイクのことが気になるとマイナス面が大きい
「そうですね。例えば、踏み込んだ時とかに靴の中で足が滑ったりすると、キックがブレたりする。そうならないようにしたいです」

―4月から着用しているニューバランス製のユニフォームの印象は?
「着心地がいいです。これは伸びるんで、引っ張られても大丈夫。パンツ、ソックスも着心地がいいです」

―高円宮杯プレミアリーグの目標について教えてください
「残留は絶対条件で、(選手権、総体含めて)3冠を取るために優勝を狙って行きたい」

―去年主力として全国2冠を達成しているからこそ、勝つことの難しさを知っていると思うし、実際に3冠は簡単ではないと思うが?
「今年は自分たちの代なので普通のチームじゃ、嫌。歴史に名を残したいという気持ちがありますし、2冠は去年やってしまったので、それ以上を目指している。(新しいユニフォームで)歴史に残るチームになる」

―チームとしては昨年とメンバーが違いますし、狙いとするサッカーも変わってくると思います。その中で今年、東福岡が進化した部分、進化させたい部分についてはどう考えていますか?
「特にFWの層は厚いと思いますし、11人だけではなくて、誰が出ても同じようなサッカーができるようにしていきたいです。個人的には、去年は先輩たちに引っ張ってもらっていたので、今年は自分が引っ張っていきたい。SBでもゲームを作ることができるようにしたいです」

―憧れの選手について教えてください
「レアル・マドリーのダニーロ(ダニーロ・ルイス・ダ・シウバ、ブラジル代表)選手です。そして、(東福岡高の先輩である)長友選手。スプリントの回数が多いのは尊敬しています」

―東福岡のSBとしてはやはり、長友選手を意識する?
「当然、意識します」

―今年の個人的な目標は?
「J1のクラブに入って日本代表になること。プロから声を掛けてもらえるように。常に見られている立場だと思うので、頑張っていきたいです」

(取材・文　吉田太郎)