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決勝弾の武藤「最高のボール」と称賛も、李は「出したのは何となく…」

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[4.24 J1第1ステージ第8節 川崎F 0-1 浦和 等々力]

 チームを首位に導く鮮やかな流れからの一撃だった。序盤から主導権を握った浦和レッズだったが、川崎Fの守備を攻略し切れずになかなか先制点を奪えない。しかし、相手にほとんど決定機を作らせずに試合を進めると、後半9分にFW武藤雄樹がゴールをこじ開ける。

 右サイドでボールを受けたDF森脇良太が縦パスを打ち込むと、そのボールにFW李忠成が反応してヒールでゴール中央へと流す。「きっと落としてくれると思ってポジションを取っていた」と語る武藤が右足ダイレクトで合わせて見事にネットを揺らし、待望の先制点が生まれた。

「本当に最高のボールを落としてくれたので、決められて良かった」と武藤はアシストした李に感謝を示した。鮮やかなアシストを記録した李はというと、「(興梠)慎三がうまく動き出していたので、慎三にも武藤にも出せる状況だった。武藤に出したのは何となく」とおどけながらも、「前線の選手のコンビネーションで取れた得点」と満足気にゴールシーンを振り返った。

 この得点が決勝点となり、勝利を収めたチームは首位に浮上。AFCチャンピオンズリーグでもグループリーグ突破を決めており、「すごく充実した時間を送れていると思う」と殊勲の武藤は白い歯を見せつつも、すぐさま表情を引き締める。「ただ、これに一喜一憂するのでなく、最後が大事」と強調。昨季は第1ステージを制しながらも年間王者を逃した。だからこそ、「一戦一戦勝利できるように頑張りたい」と目の前に迎える試合にまずは集中する。

(取材・文 折戸岳彦)
●[J1]第1ステージ第8節 スコア速報

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