beacon

福岡がJ1で4年半ぶり勝利!FC東京は森重土壇場PKもバー直撃で完封負け

このエントリーをはてなブックマークに追加
[4.29 J1第1ステージ第9節 FC東京0-1福岡 味スタ]

 5季ぶりのJ1リーグ戦を戦うアビスパ福岡が、今季8戦目にして初勝利を挙げた。敵地でFC東京と対戦した福岡は、後半16分にFWウェリントンのゴールで先制。この1点を守り抜いた福岡が、約4年半ぶりのJ1勝利を挙げた。

 福岡に2枚(ウェリントン、末吉隼也)、FC東京に1枚(森重真人)のイエローカードが出るなど、やや荒れた展開になるが、それ以外は大きな動きのない前半になった。FW平山相太や森重らヘディングに強い選手を並べるFC東京はセットプレーからゴールを狙うが、後半39分のDF小川諒也が蹴ったFKも平山に合う前でDFにカットされてしまった。

 初勝利を目指す福岡もまずは守備を固めて攻撃の機会を伺う。前半15分には相手CKからカウンターを発動。FW金森健志がドリブルで持ち上がり、左のDF亀川諒史に展開。亀川はダイレクトで逆サイドに走り込んだMF為田大貴を狙うが、DFにカットされ、決定機を逃した。前半は互いに見せ場少なく、スコアレスで折り返した。

 後半、最初にチャンスを作ったのは福岡だった。後半7分、末吉の浮き球パスで抜け出したMF城後寿がボレーで狙うが、シュートはGK秋元陽太にセーブされてしまう。FC東京は同9分からFWネイサン・バーンズに代えてFWムリキを投入した。

 そして後半16分、ついにスコアが動く。福岡はFKを末吉がゴール前に入れる。一旦は跳ね返されるが、右サイドでMFダニルソンのキープから再び末吉がクロスを上げる。これに合わせたのがFWウェリントン。マークに付いていた森重を外すと打点の高いヘディングシュートでゴール右隅に決めてみせた。

 先手を奪われたFC東京も直後に決定機を迎える。ゴール前の突破からムリキが倒されてFKを獲得。ペナルティーアーク内から森重が直接ゴールを狙うが、シュートはわずかに左に外れてしまう。

 初勝利を掴みたい福岡は後半33分から金森に代えてFW平井将生を投入。明らかな守りに入るのではなく、形を崩さずに時間を進めていった。同34分にはウェリントンの超ロングシュートがゴール向かう。わずかに枠上に外れたが、スタジアムにどよめきを起こした。

 FC東京は後半35分からFW前田遼一を投入して得点を奪いに行くが、初勝利に燃える福岡守備網を崩すことが出来ない。このまま試合を終えるかと思われた後半アディショナルタイム5分、MF阿部拓馬のクロスがエリア内の末吉のハンドを誘発。土壇場でPKを獲得する。しかし森重のシュートはクロスバーを直撃。その瞬間、試合終了のホイッスルが鳴った。

 結局、完封負けを喫したFC東京は、リーグ戦の未勝利は4戦、公式戦の未勝利は5戦に伸びた。5月4日に敵地で戦うAFCチャンピオンズリーグ第6節のビン・ズオン戦は勝利すれば自力でグループリーグ2位通過を決めることができる一戦になるが、不安の残る試合結果となった。

 なお、今季リーグ戦初勝利を挙げた福岡のJ1リーグ戦での勝利は、2011年11月19日にNDソフトスタジアム山形で行った山形戦(○5-0)以来、約4年5か月ぶりとなった。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J1]第1ステージ第9節1日目 スコア速報

TOP