[4.29 J1第1ステージ第9節 浦和 4-1 名古屋 埼玉]

　衝撃の一発となった。前半25分に浦和に先制を許した名古屋グランパスだが、同39分にFWシモビッチのスーパーゴールで試合を振り出しに戻した。

　右サイドのMF古林将太からパスを受けたシモビッチは胸トラップでボールを落ち着けると、「最初のタッチで良いバウンドになった。タイミング良く打てば入ると思い、思い切り蹴った」と右足を振り抜く。

　ゴールを守るは日本代表GKの西川周作だったが、「シモビッチ選手とディフェンスが自分の位置から見ると被ってしまい、打つタイミング、ボールが足に当たるタイミングを見ることができなかった」。すると、シモビッチの右足から勢い良く飛び出したボールは西川に触られながらもゴールネットを揺らし、同点となるゴールが生まれた。

　しかし、スーパーゴールで試合を振り出しに戻しながも、後半に入って守備が崩壊。シモビッチが「後半は押し込まれて、相手に好きにやられてしまった」と振り返ったように後半だけで3失点を喫し、自身も後半のシュート数をゼロに抑え込まれて1-4の完敗を喫した。

「我々にはもっとやるべきことがあったと思う」と悔しさを滲ませた点取り屋は、自身の今季6点目にも笑顔を見せることなく、「これからもゲームがたくさんあるので、機会があればチームのために得点を重ねていきたい」と次戦以降に視線を移した。

(取材・文　折戸岳彦)

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