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「どこがつったのかも分からない」無我夢中でボールを追った清武は声援に感謝

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[5.15 J2第13節 千葉2-0熊本 フクアリ]

 積極的な姿勢で勇気を届けたかった。熊本地震の影響を受けて試合開催が困難だったロアッソ熊本の1か月ぶりのリーグ再開初戦。MF清武功暉は、前半3分にチームファーストシュートを放つと、直後にもミドルレンジから仕掛けて惜しいシュートで千葉ゴールに襲い掛かる。「後半にある程度動けなくなるのは仕方がない」。シュート数は両チーム最多の4本。逸機については唇を噛んだ清武も、「今日もすごい声援を貰って、Jリーグっていいな、サッカーって楽しいなと思いました」と喜びを噛みしめた。

 無我夢中でボールを追い続けた。最後までピッチに立ち続けたが、両足は限界を超えていた。「どこがつってるかも分からないくらいだった」。それでも最後まで走り続けることが出来たのは、「最後は気力だけで走り切ったというか、本当にしんどかったですけど、サポーターの声援も聞こえていたし、熊本の皆さんが被災地を回っている時もずっと応援してくれたおかげ」と感謝した。

「今日は清さん(清川浩行監督)が最後まで諦めずに、どんなスコアでも最後まで戦おうと言っていた。まだまだコンディションは上がっていないけど、選手全員で戦うことができた。結果は悔しいですけど、日程が詰まっているので、早く勝って波に乗れるように頑張りたいです」

 次戦、5月22日に行うJ2第14節も日立柏サッカー場で行うことが決定するなど、“日常”を取り戻すまでの道のりはまだまだ遠い。それでも前に進み続けるしかないことは誰もが分かっている。「次の試合は絶対ゴールを決めて勝ちたいと思います」。次戦は背番号10のゴールが熊本に勇気を届ける。

(取材・文 児玉幸洋)
●[J2]第13節 スコア速報

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