[5.21 J1第1ステージ第13節 柏3-2福岡 柏]

　5位柏レイソルが、17位アビスパ福岡を迎えた。点の奪い合いとなった一戦は、ホームの柏が打ち勝ち、リーグ戦3試合ぶりの勝ち点3をつかんだ。

　トゥーロン国際大会に出場するU-23日本代表に招集されたGK中村航輔を欠く柏は、GK桐畑和繁が今季リーグ戦初先発。また、今季途中から先発に定着しているDF中山雄太も、韓国遠征中のU-19日本代表に招集されたため欠場となった。

　前節・湘南に勝利し、リーグ2勝目を挙げた福岡。U-23日本代表に選出されたDF亀川諒史に代わって、MF阿部巧が左サイドバックに入り、J1デビューを果たした。
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　ホームの柏が序盤からボールを支配してチャンスをつくる。4分、右サイドのFW中川寛斗からパスをFWディエゴ・オリヴェイラがダイレクトでスペースに出し、MF伊東純也がそのままペナルティエリアまで進入。シュートまで持ち込んだが、ボールは枠をとらえることができない。続く6分には、DF増嶋竜也のロングボールをディエゴ・オリヴェイラが落とし、中川とのパス交換から中央へ送る。これをMF武富孝介がミドルレンジから狙うと、シュートはゴール左隅に吸い込まれ、柏が3試合ぶりに先制点を奪った。

　ディエゴ・オリヴェイラと中川を先陣に、高い位置からプレスをかける柏に対し、福岡は攻め手をつくることができない。福岡も敵陣深い位置までプレスをかけるが、柏にうまくはがされてしまいボールを奪うこともできず、一方的な展開となる。

　両サイドから次々とチャンスをつくる柏は、23分、中川のロングボールをDF輪湖直樹が頭で落としたボールをディエゴ・オリヴェイラが左足を振り抜いたが、シュートはクロスバーに阻まれる。さらに39分には、逆サイドから決定機を創出。何度も右サイドを切り裂いていたMF伊東純也が再びサイドを突破すると、ゴールライン際からマイナスのボールをペナルティエリアへ。ディエゴ・オリヴェイラが個人技から強引にシュートまで持ち込んだが、今度はゴールポストに跳ね返されてしまう。さらに42分には輪湖のクロスを中川がボレーで狙ったが、GKイ・ボムヨンの好守に阻まれる。柏は多くのチャンスをつくるも、追加点がないまま最初の45分を終えた。

　ところが後半に入り試合を動かしたのは福岡だった。11分、MF邦本宜裕が単身ドリブルで持ち込むと、寄せきれない柏守備陣を前に左足を一閃。ペナルティエリア手前から放たれたシュートは、試合を振り出しに戻した。

　同点から3分後の14分、邦本が左サイドからクロス。FW坂田大輔ともつれたDF中谷進之介に当たったボールは自陣ゴールに向かう。GK桐畑が反応するも、FW城後寿が押し込んで2-1。福岡が逆転に成功する。

　流れを取り戻したい柏は、交代枠を使うもゴールは遠い。福岡は3つの交代を前線に使って柏にプレッシャーをかけようとするが、再び試合は動く。35分、伊東のパスを中央で受けたディエゴ・オリヴェイラが、ドリブルでペナルティエリアへ進入すると、左足でゴールネットを揺らして2-2。再び同点となった。

　勢いづく柏は41分、伊東がドリブルで右サイド深い位置まで入ると、ゴール前にふわっとしたボールを入れる。これを走り込んだ輪湖が頭で合わせ、柏がこの試合2度目のリードを奪う。

　結局このまま試合は終了。福岡の連勝はならず、柏が4月30日以来のホームでの勝利を手にした。

(取材・文　奥山典幸)

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