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「右サイドが突破すると思っていた」左SB輪湖の決勝ヘッドで柏が打ち合い制す

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[5.21 J1第1ステージ第13節 柏3-2福岡 柏]

 試合を支配する中で1点を先行した前半から一転、後半11分、14分のゴールでアビスパ福岡に逆転を許した柏レイソル。それでもホーム・日立柏サッカー場で負けられない柏は、FWディエゴ・オリヴェイラが試合を振り出しに戻す。再び息を吹き返したスタジアムが最高潮を迎えたのは、後半41分だった。

 MF伊東純也が右サイド深い位置までドリブルで仕掛けると、ファーサイドに柔らかいクロスを送った。DF輪湖直樹がいると「信じていた」と言う伊東が送ったボールは、「右サイドが突破すると思っていたので、信じてゴール前に飛び込んだ」と言う輪湖がヘディングで合わせる。2015年8月12日のJ1第2ステージ第6節・神戸戦(△2-0)以来となるゴールが、この試合最後の得点となった。

「チームがひとつになって戦っている」。輪湖はその言葉を裏付けるように、ゴールを決めた後にベンチに向かって控えの選手たちと喜びを分かち合った。昨季は左サイドバックのレギュラーとして29試合に出場した輪湖だが、今季は怪我をしている間にDF山中亮輔にレギュラーの座を奪われてしまった。「ちょっと前まで怪我をしていて試合に出ていないときもありましたし、怪我が治ってもベンチで見ているときもありましたし、そういうときにベンチに駆け寄ってきてくれるのは嬉しい気持ちになる」。その裏には輪湖のおかれている立場の変化があった。

「誰が出ても活躍している。新しく出た選手が活躍する良い循環ができているので、それがいまの強み」という22番は、「上位に食らいついていくためには絶対に落とせない一戦」と位置づける次節・横浜FM戦に向けて、気を引き締め直していた。

(取材・文 奥山典幸)

●[J1]第1ステージ第13節 スコア速報

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