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“日本代表”流経大柏がブラジル、アメリカに連勝!バイエルンU-15コーチの指導も

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 イタリア・ミラノで開催される「adidas UEFA Young Champions 2016」に出場する流通経済大柏高(千葉)の選抜メンバー6人は24日、ブラジル、アメリカの代表チームとともにドイツ・ヘルツォーゲンにあるアディダス本社を視察した。

 緑あふれる広大な敷地にはオフィスやカフェテリアだけでなく、トップアスリートを対象に身体や足を測定し、パフォーマンス向上のためのカスタマイズを行う「アスリートサービス」といった本社ならではの魅力的な施設が備わっている。また、好きなときに好きなスポーツを楽しめるように、サッカーをはじめ、バスケットボール、テニス、ビーチバレーなどのコートが設けられているのも大きな特徴だ。

 8万点を超えるというアディダス製品のアーカイブには、エポックメイキングなシューズやウェアも保管されており、メンバーは60年以上にわたって世界をリードし続けるアディダスの歴史に触れた。一方、写真厳禁のトップシークレットの下、未発表の最新スパイクのタッチアンドトライも体験。最新のテクノロジーと設計哲学に基づく新製品に興奮を隠し切れない様子だった。

 MF菊地泰智が特に感銘を受けたというのが、社内のスタッフすらもアクセスが制限されるほどの超機密設備である「アスリートサービス」。1mm以下の誤差も許さないという全身スキャンシステムやアスリート一人ひとりに合わせてスパイクをカスタマイズするサービスについての解説を聞き、「自分もいつかはオリジナルのスパイクを作ってほしい」と目を輝かせた。

 半日かけての社内ツアーが終わると、メンバーが待ちに待ったトレーニングがスタート。ドイツ・ニュルンベルクは前日23日に到着してからあいにくの雨が続いており、予定していた早朝ランニングもできず、「早く体を動かしたい」という欲求は最高潮に達していたようだ。

 トレーニングには、バイエルンU-15を指導するピーターコーチが登場。ブラジル、アメリカの代表チームと混合で、2タッチ、1タッチでのパス練習に始まり、テクニカルなリフティングなどのメニューが組まれた。選手が着用するのは、現地で支給されたばかりの最新フットボールスパイク『Mercury Pack』。雨に濡れた芝のグリーンにひと際目を引くシルバーのカラーリングが印象的だ。メンバーそれぞれが感触を確かめつつ、トレーニングをこなしていた。

 プログラムの締めくくりは、各国対抗のミニゲーム。日本チームはまずブラジルと対戦し、4-1で初戦を勝利で飾った。MF時岡寛拓が「積極的に体をぶつけていきました。スピードもパスの精度もいい感触でした」と振り返れば、FW池田啓利も「すごく対抗意識を燃やしていた相手だったのですが、1対1でもしっかりとかわせる感じもあった。試合本番では圧倒したいです」と手応えをつかんだ様子だ。

 2戦目の相手はアメリカ。コートが小さいこともあり、攻撃から守備への切り替えを意識していたというDF加藤蓮は何度かシュートチャンスに恵まれながら決め切れなかったことを悔やんだ。それでも菊地は「ミニゲームということもあって、攻守の切り替えなど、普段とは違う対応が必要だということが分かったのは大きな収穫でした」と話す。「お互いに本気ではなかった」(菊地)と感じたのも事実だが、空いたスペースへのポジション取りと的確なパス回しが功を奏し、こちらも3-1で勝利した。

 1日を終えてホテルへ戻ったメンバーは斉藤礼音コーチとミーティングを行った。ミニゲームでは良い結果を得られたが、斉藤コーチが強調したのは「人としての成長」。大会で優勝を狙うのは大前提としながらも、アディダス本社によるトレーニングプログラムを体験し、世界のチームと対戦できる今回の海外遠征で、各自がどれだけの収穫を日本に持ち帰ることができるかが重要になる。自分なりに課題を見つけて挑戦すること、未知の相手と対峙したときのメンタルなど、この遠征が選手にとって大きな飛躍のチャンスになると指摘し、6人のメンバーたちも3日後に控えた「UEFA Young Champions 2016」に向け、さらなる成長を誓っていた。

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[写真]アディダス本社のアディ・ダスラースタジアムでミニゲームを行った日本選抜メンバー

(取材・文 小林昂祐)

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