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[総体]3年ぶり全国切符獲得の三重は下級生たちが個性発揮、MF南出「全国では観客を沸かせるプレーがしたい」

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[5.30 総体三重県予選決勝 四日市中央工高 2-3(延長)三重高 三重交通Gスポーツの杜 鈴鹿]

 3年ぶりの優勝を果たした三重高は上級生たちの奮闘、そして個性を発揮した下級生たちが印象的だった。

 一時勝ち越し点となる左足シュートを決め、突破力も披露したMF南出紫音(2年)をはじめ、自陣の深い位置からでも相手を剥がすパスで攻撃の起点となっていた左MF榎本響(2年)、そして伊室英輝監督が「視野が広くて安定している」と評する1年生MF藤村祐世は相手をいなすボールをキープと空中戦での強さなど存在感を発揮。GK紙島晨(2年)とDF奥村和暉(1年)含めて彼らの力が優勝には欠かせなかった。

 アグレッシブな仕掛けとボールキープで四日市中央工高を苦しめた南出はドリブルに絶対の自信。三重を代表するテクニシャンである津工高の10番MF東出壮太に対し、「ライバル心を持っています。プレースタイルが似ているので絶対に負けたくない」と口にする。この日は試合を決めるような活躍。1-1の後半2分には「縦に行って得意の左足で入ってよかった」と豪快な左足シュートを放ち、勝ち越し点を挙げた。

 目立つシーンが多かった下級生たちだが、南出と榎本、そして紙島は1年の夏にAチームからBチームへの降格を味わったのだという。理由は守備。その部分ができない間はBチームでも試合に出場することができなかった。だが、その重要性を学んだ彼らはチームのために、走ってポジションを取り、ハードワークしてチームに貢献。この日も走りぬいて勝利に貢献した。

 南出はドリブル、得点力に加えて、スルーパスも持ち味。「全国では観客を沸かせるプレーがしたい」と意気込んだ。守備面含めて役割を全うしつつ、ビッグプレーでチームにゴールと白星をもたらす。

[写真]後半2分、三重MF南出が左足で勝ち越しゴール

(取材・文 吉田太郎)
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