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[MOM1795]中津東MF佐藤剛(3年)_チームひと伸びさせたボランチ転向、攻守と声で存在感放つ大黒柱

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.6 総体大分県予選決勝 情報科学高 0-2 中津東高 大分スポーツ公園サッカー・ラグビー場サブA]

 攻守に置いて各選手がチームのために特長を発揮して掴んだ全国切符。左DF曽我大樹(3年)やMF橋本絋希(3年)といった選手の好プレーも光ったが、中でも中津東高にとって欠かせなかった存在がMF佐藤剛主将(3年)だ。軸丸耕平監督も「きょうも声がけから良くやったと思います」と評価。決勝戦勝利の立て役者に挙げた。
 
 ダブルボランチの一角として先発した佐藤はポジショニングよくボールを受けてサイドへ展開。また前線やサイドの選手を追い越して危険なゾーンへ入リ込んでシュートを打ち込んだ。そして「球際は(軸丸)先生からチームとして求められていることなんで続けていくこと」というように、球際での厳しいチェックも欠かさない。セットプレーのキックについてはミスが多く、「浮いてしまって迷惑かけてしまった」と反省していたが、それでも攻守に置いてチームに与えた影響は大きかった。

 昨年までは主にリベロのポジションを務めていた。だが、軸丸監督の「ディフェンスができることは分かっている。チームがもうひと伸びするために勝負しよう」という提案を受け入れて今春からボランチに取り組んだ。元々サイドのポジションなども苦にすることなくプレーできる万能型。佐藤が加わった中盤にはタメができ、それによってDFラインも間延びすることなくコンパクトな陣形を保つことができるようになった。個人、チームとしてのポテンシャルを引き出している佐藤は「タメをつくれるんでそこでいいパスとか出せるように。守備も攻撃もできるボランチに。点も取れるし、アシストもできる選手になりたい」とさらなる成長を誓っていた。

 また、「悪い時間というのがあるのでそこで声出せるか。そこでいい声出して雰囲気変えていくことが勝ちに繋がると思っています」という主将は誰よりも声がけを欠かさない。熱くなりすぎた時はチームメートに気持ちを落ち着かせてもらいながら戦うという大黒柱。求められている声でピッチとベンチを繋ぐ役割も果たしているMFが全国でも声とプレーで白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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