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逆転負けに怒りのハリル「我々のチームはバカ正直」

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[6.7 キリン杯決勝 日本1-2ボスニア・ヘルツェゴビナ 吹田S]

 不満と苛立ちを隠せなかった。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は試合後の記者会見で「もちろんガッカリしている。他の結果を出せるだけの資格もあったと思うが、2失点に関しては集中力を欠いていたし、正直なプレーが多かった」と振り返った。

 一瞬の隙を突かれての逆転負け。先制から1分後の失点には「『点を取ったあとの5分間は気を付けろ』とミーティングで言ったばかりだった」と厳しい表情で指摘した。後半21分の2失点目も、相手が選手交代をした直後のリスタートからの失点。「ボスニアのほうがリアリストだった。我々は正直者すぎた。疲労もあったが、集中力に欠けていた。何人かの選手は頭がバカンスにいってしまっていたのかもしれない」と苦言を呈した。

 3日の準決勝・ブルガリア戦は7-2の大勝。しかし、中3日で迎えた決勝は痛恨の逆転負けとなり、「ブルガリア戦で我々は少し情熱的になり過ぎた。この2試合目で現実に引き戻された」と表現した。

「こんなに攻撃したのに(相手のゴール前で)一回もFKをもらえなかった。相手はファウルを誘ったが、我々にはそれがない。我々のチームはバカ正直なのではないかと思う。この2試合で、最後の30mのところでFKがなかった。私にとって、それはあり得ない」

 国内組で臨んだ昨年8月2日の東アジア杯・北朝鮮戦で1-2の敗戦を喫しているが、海外組を含めたフルメンバーでの代表戦は14試合目にして初黒星となった。

「Aチームを率いて初めての敗戦になるが、これも受け入れないといけない。私は負けは大嫌いだが、すべての試合に勝つことはできない。最終予選でこのような敗北をしないことに期待している。このチームの長所も短所も完璧に把握できている」

 9月にはいよいよW杯アジア最終予選が始まる。指揮官は「ガッカリしているし、怒ってもいる。負けたら私は病気になってしまう。これは私の責任。良いこともたくさんあった。しかし、敗戦を簡単には受け入れられない。私は勝利しか目指していない」と力説し、会見を締めくくった。

(取材・文 西山紘平)

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