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復帰した中島翔哉の背番号は“13”…手倉森監督「いきなりは戻せない」

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 負傷から復帰した手倉森ジャパン不動のナンバー10が、29日に行われるU-23南アフリカ代表戦に臨むU-23日本代表メンバーに名を連ねた。発足当初からメンバーに名を連ね、初陣となった14年1月のAFC U-22選手権から10番を背負ってきたMF中島翔哉(FC東京)だが、今回与えられた背番号は「13」だった。

 今年1月に行われたAFC U-23選手権(リオデジャネイロ五輪アジア最終予選)でも10番を託された中島は、5試合2得点の結果を残してリオ五輪出場権獲得、そしてアジアチャンピオンに貢献し、自身は大会MVPに輝いた。しかし、4月25日に右膝内側側副靭帯損傷で全治5~6週間と発表されて戦線を離脱。その間に行われたU-23日本代表の佐賀合宿とガーナ戦、トゥーロン国際大会ではメンバー外となった。だが、6月12日のJ3第12節藤枝戦で公式戦復帰を果たすと、19日のJ1第16節新潟戦では後半23分から出場機会を得て開幕戦以来となるJ1のピッチに立ち、U-23日本代表にも復帰した。

 しかし、与えられた背番号は「10」ではなく「13」。「10番に戻ったら完全復帰と皆さんも思うじゃないですか。この間の試合(新潟戦)で20分しか出ていない選手をいきなり元に戻すわけにはいかない」と手倉森誠監督は意図を説明する。

 また、中島が離脱していた間のガーナ戦、そしてトゥーロン国際大会で10番をつけたMF矢島慎也(岡山)を「翔哉がいなかったときに矢島が10番を背負って良い仕事をしてくれた。今の時点では矢島が10番」と評価。実際に矢島はガーナ戦で2得点を挙げるなど、結果を残していた。だからこそ、指揮官は「10番に戻す力というのを、彼にはこの試合で表現してもらえればと思う」と中島の奮起に期待を寄せる。

 中島は以前、自身にとって背番号は「そこまで意識していない」と語りつつも、「ただ、期待を込めて着けさせてもらっているのならば、その期待に応えないといけない。特別と言われる番号なので、これからも着け続けられるように成長しないといけない」と語っていた。チーム発足から2年以上託されてきたエースナンバー。中島はU-23南アフリカ戦で、改めて手倉森ジャパンの「10番」を着ける力があることを証明できるだろうか。

(取材・文 折戸岳彦)

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