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ドイツ再挑戦の宇佐美が見せる成長「ピッチ内も大事ですけど、ピッチ外のところでも」

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 アウクスブルクへの完全移籍が決まったガンバ大阪のFW宇佐美貴史が21日、記者会見を行った。公式サイトによると、宇佐美は「本当に自分自身今までで生きてきた中で一番の挑戦」と言い切り、「人生をかけた再挑戦という意味合いが大きい」と決意を語った。

 宇佐美は2011年7月にバイエルンに期限付き移籍。19歳にして世界最高峰のレベルを経験した。しかし壁は厚く、翌年はホッフェンハイムに移籍。そして13年6月に当時J2だったG大阪に復帰した。ただJ2ではレベルの違いは明らかで、19得点を挙げて優勝に貢献。翌年もクラブ史上初の国内3冠を達成するチームで大活躍を見せた。

 宇佐美は決断の理由について、「成長のために壁にぶち当たることを選んだ」と熱弁した。

「愛するクラブでサッカーが出来ることは幸せなことだと思いますが、挑戦のない人生というか、壁にぶち当たらない自分はらしくないと思いました。ゼロから環境を作っていくような、壁にぶち当たってこけて、またぶち当たってという人生を選びました。そっちのほうが苦しいでしょうし、楽しくないことも多いとは思いますが、自分の成長のために決断させていただきました」

「自分自身今までで生きてきた中で一番の挑戦。バイエルンに行ったときは経験をしにいったという感覚のほうが、挑戦なんですけれど大きかった。今回は本当に完全移籍ということもあるので、人生をかけた挑戦、再挑戦ですね。人生をかけた再挑戦という意味合いが大きいと思っています」

 海外再挑戦を決断する中で、なぜ苦しんだドイツなのか。これについては宇佐美流のリベンジを語る。

「ドイツでないと嫌ということは無かったですけれど、ブンデスリーガの結果をフォローしている自分がいたり、どこかリベンジをしたいという気持ちがあった。再挑戦するならオファーを頂いた瞬間からブンデスだろうと思いました。(クラブ選びについては)金銭面のこだわりは本当になかった。熱意とオファーのタイミングが一番大事にしたいなと思っていました。話を聞いても本当に獲得したいという気持ちを一番感じたので、割と即決くらいの感じで決めました」

 24歳にして2度目のドイツ挑戦となる宇佐美。ただ5年前の初挑戦時からは明らかに違う成長を感じさせる。

「一回行っているというのもあって、前回行ったときよりやれるんじゃないかという自信は強くなっています。ピッチ内でのプレーが一番大事ですけれど、ピッチ外のところでもより選手同士でコミュニケーションを図って、まず一人の人として認めてもらうこともすごく重要だと思ったので、そういうところも成長していければいいと思います」

「帰ってきてからガンバでの日々の中で、どれだけ積み上げることが出来ているのか、どれだけ成長することが出来たのかをドイツで証明していきたい。一度失敗して2回目に成功するというストーリー自体はすごく自分らしくていいと思うので、理想のストーリーになるように出来ればと思います」 

 一度目の挑戦、バイエルンへの移籍時には「バロンドールを獲りたい」と大きな夢を語っていた宇佐美だが、今回の野望については、「チャンピオンズリーグであったり、ヨーロッパで最もレベルの高い試合を経験していけたらと思いますし、その中で自分の名前とか広げていければ」。ただ日本代表への意識は強まっており、「日本代表の中で主力に、代表の中でも引っ張っていける選手になっていかないといけない」と力強く話した。

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