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[U-16インターナショナルドリームカップ]U-16日本代表は主力CB不在の“緊急事態”も万能DF菅原がプラスアルファもたらす活躍

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[6.22 U-16インターナショナルドリームカップ第1節 U-16日本代表 4-1 U-16ハンガリー代表 鳥取市営]

 U-16日本代表は今大会、CB瀬古歩夢(C大阪U-18)、CB小林友希(神戸U-18)という主力CB二人が不在という“緊急事態”。この日はこれまで主に右SBを務めてきた菅原由勢(名古屋U18)と186cmDF監物拓歩(清水ユース)が先発CBを務めたが、味方のハードワークという支えもあって相手をシュート2本(1失点はPK)に封じて見せた。

 菅原は「最近代表合宿ではいろいろなポジションやってきた中できょうはCBだったんですけど、(監督の)森山さんのサッカーとしてはどこであろうと関係ないと思っていました。必ず球際、攻防のところで負けないということを意識していましたし、チームのバランスを整えたり、後方で声出したり、チームの中心という自覚を持ってプレーしました」。その言葉通りに最終ラインでリーダーシップを発揮。主力不在の穴を埋めるだけでなく、特長も出してチームにプラスアルファを加えていた。

 この日先発ボランチの福岡慎平(京都U-18)が少ないタッチでボールを振り分け、喜田陽(C大阪U-18)が推進力のある動きで攻守に奮闘。菅原はその後方でパスの出しどころとなった。試合を通して正確な縦パスを通し、スペースへの配球という部分でも存在感ある動き。本人も「出せることが多かった。収穫は大きいです」と納得していたが、最終ラインでコントロールタワーの役割を見事に果たしていた。
 
 また守備面では後半33分、35分と相手のスピードあるサイド攻撃によって崩されかけたシーンがあったが、「常に頭の中にある」というリスク管理を欠かさず、味方のミスをカバー。攻め続けている展開の中でも隙を見せず、2点目を許さなかったこともチームの白星スタートに繋がった。

 この年代の主軸と言えども、気の緩みはない。「新しい選手が招集されてきて、どんどんみんな結果を残している。違いを出さないといけない」。周りの成長に負けないように、より自分を磨き、練習、試合で力を発揮してU-16代表にとって欠かさない存在となる。

(取材・文 吉田太郎)

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