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浦和DF槙野、勢いもたらす2得点も「非常に不甲斐ない前半」

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[6.22 J1第1ステージ第13節 浦和 3-2 FC東京 埼玉]

「非常に不甲斐ない前半」(DF槙野智章)だった――。序盤から好機を作りながらも得点に結び付けられなかった浦和レッズは、前半13分と同31分にFC東京にゴールを許して前半だけで2点のリードを奪われてしまう。しかし、後半に入ると「ガラリと変わった」。

 2失点を喫した前半を槙野は「自分たちのサッカーに対して自信がなく、ボールを動かしてもゴールに向かうプレーがなかった。非常に不甲斐ない前半だった」と振り返った。しかし、ハーフタイムを経て、チームは蘇る。「ロッカールームで自分たちが勝つためにどうしなければいけないか、何ができていないのかお互いが強く要求できた。後半は前半になかったゴールに向かう姿勢を出せた」。

 徐々に攻勢を強めると後半21分にはFW興梠慎三が右サイドから送ったクロスを槙野がヘディングで叩き込み、1点差に詰め寄る。さらに同27分には興梠の落としに対し、後方から走り込んだ槙野が右足ミドルでネットに突き刺して一気に同点に追い付いた。

 2点目を決めた直後にはゴール裏のサポーターに向けて、「もう一度後押ししてほしい」とメッセージを送る。「2-2だったし、僕たちは勝ち点1を取りに行くゲームをしていなかった。必ずもう1点取りに行く姿勢を出したかった」。すると、後半33分にはMF阿部勇樹のシュートがクロスバーにはね返されたボールをFW李忠成が体で押し込み、3-2の大逆転勝利を収めた。

「チームが苦しい中でも不甲斐ない前半からよく立て直し、諦めない後半につながった。選手の勝ちたい意欲もそうだけど、最後まで諦めない応援をしてくれたサポーターの皆さんにも感謝しています」

 第1ステージの優勝争いをけん引してきたチームだが、前節の黒星で第1ステージ制覇の可能性は消滅。「なかなか結果が出ずに苦しい思いをしてきた」ものの、「今日の勝ちをきっかけに良い試合をして、浦和レッズファミリーが良い笑顔になれるように突き進んでいきたい」と年間チャンピオンに向けて歩を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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