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15年世界2位の強敵・マリと対戦のU-16日本代表、初戦反省のMF福岡主将は「激しくいくプレーを」

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「U-16インターナショナルドリームカップ2016 JAPAN Presented by JFA」参戦中のU-16日本代表はハンガリーに4-1で快勝した初戦(22日)から一夜明けた23日、鳥取市内でトレーニングを行った。体幹トレーニング後、前日のハンガリー戦で45分以上出場したフィールドメンバーと、それ以外のメンバーたちに分かれて残りのメニューを消化。前日20分間ほどの出場だったFW宮代大聖(川崎F U-18)やマリとの第2戦での先発が予想されるGK谷晃生(G大阪ユース)らが4対2やゴール前での2対1などを行った。

 マリ戦で先発した主将のMF福岡慎平(京都U-18)や2得点のFW棚橋尭士(横浜FMユース)らはリカバリーメニューを行った後、リラックスした雰囲気で少しボールを蹴ってトレーニングを終了した。「みんな和気あいあいとしていますし、オンとオフの切り替えもできていますし、練習中も声掛けあって、試合の中でもコミュニケーション取れている」と福岡。そして「マリ戦ももっと声出して勝てたらいいなと思います」と力を込めた。

 15年U-17W杯準優勝のマリは強敵だ。この日のトレーニング前の円陣で森山佳郎監督が「あすはみんな、経験したことのないような試合になる」と引き締めていたが、マリは22日のメキシコ戦で強さと技術レベルの高さを見せつけて3-0快勝。特に圧倒的なフィジカルに加えてワンツー、中央突破など随所で上手さを見せていたキャプテンのMFモハメド・カマラと、守備範囲の広い技巧派MFシビリ・ケイタのダブルボランチは強烈なインパクトを放っていた。ボランチとして対峙することが濃厚な福岡は「ボランチがすごい激しく来ていたので、話し合ってやっていきたい。あえてボランチが落ちてFWの前にスペースをあけて縦パスをつけさせて前向きでプレーしたりボランチで背後へ抜けていくことを意識したい」と口にした。

 福岡は前日のハンガリー戦でCK時の攻防でPKを献上。ファウルを“もらいに来た”相手に上手くPKを取られてしまったMFは警告を受けたこともあって前半終了とともに交代を強いられた。それだけに「マリ戦では自分の得意である激しくいくプレーやフィジカルで負けないところを見せて、その中でボランチからミドルシュートやアシストをしていきたい」と宣言。2000年生まれ以降の「00ジャパン」でキャプテンマークと10番を与えられているMFは「(代表のキャプテンは)緊張感が違う。(だが)吹き飛ばすくらいのプレーをしたい」と闘志を燃やしている。

 9月のAFC U-16選手権インド2016(17年U-17W杯アジア最終予選)へ向けても試金石となる一戦。「ひとつのボールに2、3人かかわる」(森山監督)ことなどチームとしてやるべきことを徹底し、個々が持ち味も発揮して白星を掴みとる。左SB菊地健太(JFAアカデミー福島U18)は「まずは球際で負けないように。あとは気持ち。相手より多く走って勝ちたい」と語り、186cmCB監物拓歩(清水ユース)は「強い敵の方が自分はチャンスだと思いますし、そこでしっかり守ることができたら自分の力を見せられたことになるので、マリ戦ではしっかり守ってゼロに抑えたい」と意気込んだ。

 ともに初戦白星同士。今大会の優勝争いも左右する一戦へ向けて監物は「この大会で一番強い相手だと思う。ここで負けているようじゃアジアの予選では勝てないと思うし、世界で戦えないと思うのでこの戦いはしっかり勝ちたい」と言い切った。若き日本が世界トップレベルを体感し、勝ち切って今後の成長を加速させる。

[写真]マリ戦への意気込みを口にしたU-16日本代表MF福岡

(取材・文 吉田太郎)

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