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鹿島の情報は耳に入れなかった大久保「スタッフの演技がうまかった」

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[6.25 J1第1ステージ第17節 川崎F2-0大宮 等々力]

 他会場の情報は耳に入れなかった。勝って鹿島が引き分け以下に終わった場合など、他力ながら逆転Vの可能性もあった川崎フロンターレだが、FW大久保嘉人はハーフタイムにも鹿島の途中経過は見ないようにしたという。

「自分は見てないし、ほとんどみんな見てないと思う。(中村)憲剛さんは電光掲示板に出ていたのを見たらしいけど」。実際には鹿島は前半終了時点で2-0とリードしていたが、「正直、いけるのかなという雰囲気を感じた。スタッフの演技がうまかった」と笑った。

 首位から陥落し、自力優勝が消滅した前節の福岡戦(2-2)後はピッチに大の字に倒れ込み、憮然とした表情も浮かべていた大久保だが、第1ステージ2位という結果が決まったこの日の試合後はどこかさばさばした表情だった。

「まだ第1ステージだから。もちろん取れればよかったけど、まだ半分ある。年間(順位)が一番大事。年間に照準を合わせたい」。首位・鹿島との勝ち点差はわずかに1。年間順位で考えれば、まだまだ熾烈な首位争いは続いていく。負け数では鹿島の2敗よりも少ない1敗。「負け試合を引き分けに、引き分ける試合を勝ちに持っていけた試合が多かった」というのが第1ステージを戦い終えた大久保の正直な感想だ。

 風間八宏監督も「連敗も、2試合連続の引き分けもなかったのは選手が成長したところ」と、守備の向上を含めたチームの安定感に一定の評価を下している。無冠やシルバーコレクターといった“称号”が付いて回る川崎Fだが、指揮官は「私も選手たちも20年間、ずっと一緒に戦っているわけではない。勝負強いとか勝負弱いとか言われるが、僕は勝負強くなっていると思っているし、一つひとつ段階を踏んでいる」と力説した。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第1ステージ第17節 スコア速報

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