beacon

日本人初挑戦!“和製ネイマール”波田野海がNIKE ACADEMYに出発「自信の方が大きい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

 イングランド代表の本拠地、セント・ジョージズ・パークでの約6か月間のエリートトレーニングや欧州トップクラブの育成組織とのゲームやスカウトの機会を得られる「NIKE ACADEMY」に日本人で初めて参加することが決まったMF波田野海(聖和学園高卒)が29日、日本を出発する。

 波田野は強運の持ち主だ。「NIKE MOST WANTED」の国内選考会ではジャパンファイナルへの出場もラスト2枠にギリギリで滑り込み、ジャパンファイナルでは一旦は勝者になることが出来なかったが、負傷者が出たことでグローバルファイナルに追加招集される形で挑戦権を得た。そして4月末にフランス・クレールフォンテーヌで開催されたのグローバルファイナルで勝者12人に選ばれ、「NIKE ACADEMY」入りを勝ち取ったのだ。

日本人選手の新たな挑戦ルートとして期待のかかる「NIKE ACADEMY」だが、ゲキサカではそのパイオニアとして注目が集まる波田野に独占インタビューを決行。サッカーの母国・イギリスでの成功を夢見る19歳を直撃した。


―波田野選手が得意とするプレー、「NIKE ACADEMY」でアピールしていきたいプレーを教えてください。
「自分が得意としているのは相手のゴール前での怖さだったり、チャンスメークが出来るところです。それ以外にも自分で仕掛けてシュートまで行けるところだと思っています。ポジションは左SHで勝負したい。向こうでは不安もありますが、今は自信のほうが大きいです」

―地元では『和製ネイマール』と呼ばれていたそうですね。
「好きな選手もネイマール選手です。試合前にネイマール選手のプレーを見てモチベーションを上げたりしていました。サイドでの駆け引きだったり、緩急が優れている選手なので、これからも参考にしていきたいです」

―海外挑戦を意識したのはいつごろからですか?
「海外は高校に入る前くらいから意識をしていました。日本代表の選手たちが海外で活躍するようになってから自分も海外を意識するようになりました。海外への挑戦が明確になったのは高校3年生の終わり、具体的には高校選手権が終わったあとくらいです。それまでは大学を考えていました。そこにNIKE ACADEMYの話があって、そこからはNIKE ACADEMYで行ければいいなと考えるようになりました」

―「NIKE ACADEMY」入りは4月末にフランスで開催された「グローバルファイナル」で評価されてのものです。貴重な経験になったのではないですか?
「今回のフランスでも、日本では突破できるはずのドリブルが取られたりしました。リーチの長さなども違いましたし、相手を抜いたと思っても足が出てくる。そういったところで凄さを、ギャップを感じました」

「合格した瞬間は頭が真っ白になりました。そして親にちょっとでも恩返し出来たかなという思いになりました。親に報告した時もすごく喜んでくれました。友達からは羨ましがられましたね」

―日本人としては、初の「NIKE ACADEMY」挑戦になります。※1
「日本人としては初めての挑戦になるので、注目される部分もあると思います。強い意志を持って、謙虚に上を見て、楽しみたいです」

―具体的にどういうところが楽しみですか?
「自分がどこまで通用するのかを試してみたいというところです。ゴール前では仕事は出来るのかなという手ごたえもあります。生活面も大事になってきますが、行くと決まってからは英会話に通いました。食生活にも不安はありますが、頑張りたいと思います」

―すでにトレーニングメニューも渡されていると聞いています。
「合格してからトレーニングメニューを貰ってトレーナーと一緒にトレーニングを始めているのですが、今までにないところが鍛えられています。すごく新鮮で身になっているなと感じます。朝起きた時の筋肉痛がいつもと違うんです。高校の時のトレーニングとは全く違うメニューです。正直、高校のトレーニングでそんなにきついと思ったことはなかったのですが、今回のメニューは相当きついですね」

―ナイキの『ティエンポ』を履いて挑戦することに決めたと聞きました。理由は?
「今までも蛍光色のスパイクを履いてきました。足元が目立つのもありますし、蛍光色が好きなんです。ティエンポのフィット感は高校の時から好きで、ナイキのいろんなスパイクを履いてきましたが、ティエンポが一番自分に合っていて、ドリブルがしやすかった。それからはずっと履いているんです」

―カスタマイズが可能になっていることも特徴のスパイクですが、底部分に『CHAMP44』という文字が見えます。
「44はイギリスの国番号です。向こうで一番になるという意味で入れました。これはスタッフの方と相談して選んだ言葉なんですけど、自分も気に入っています。自分もそういう意思でいます」

―半年間は強豪クラブとの練習試合や、多くのスカウトの目に触れるなど、勝負の期間になると思います。
「半年間、全力で頑張って、夢に近づきたい。プロのサッカー選手になることはもちろんですけど、東京五輪も視野に入れてやっていきたいです。プレミアリーグが好きなので、イギリスに行けるのは嬉しい。日本人選手も活躍しているので、すごく尊敬しています。そこを目指せるような選手になっていきたいです」

※1 昨年はMF渡邊凌磨(インゴルシュタットU23)が合格しているが辞退

TOP