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同じミスの繰り返しを嘆く元主将ジェラード、イングランドの慢性的問題を指摘

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 元イングランド主将のMFスティーブン・ジェラードは、EURO2016で早期敗退に終わったイングランド代表の問題点を指摘している。

 グループリーグを無事に突破したイングランドは、決勝トーナメント1回戦でアイスランドと対戦。主要国際大会初出場であり、つい数年前までは弱小国と見なされていたアイスランドに対して勝利が期待されたが、1-2の逆転負けで大会を去ることになった。

 キャプテンとして臨んだ2014年W杯でグループリーグ敗退に終わったジェラードは、今回のチーム内に何が起こったのかもよく理解できるのかもしれない。現在LAギャラクシーでプレーするMFは、イギリス『テレグラフ』のコラムで次のように述べた。

「イングランドは月曜日にひどい失敗を犯した。決断の悪さや、起こっていく出来事へ対処する力のなさ、過去と同じようなミスをあまりにも多く繰り返したことによるものだ」

「逆転されてしまうと、追いつくためにどうするかを考えるのと同じくらい、選手たちの多くは敗れてしまった場合の影響について考えてしまっていたと思う。言いたくはないが、帰国したら報道がどういうものになるか、どれほどの批判を受けることになるか、そういうことが頭の中に漂い始めてしまう」

 失敗を繰り返してきた歴史の積み重ねが、苦境に追い込まれた際に精神面で脆くなるという悪循環を産んでしまうのだろうか。

「パニックに陥り、フラストレーションが溜まっていく。やるべきだと分かっていることができなくなる。無理に取り戻そうとして、パスの選択を間違えたり、間違った場所からシュートを打ったりしてしまうようになる」

「試合の前に言ったこと、準備したこともすべて忘れてしまう。メンタルの脆さの証拠だと言われるのはそのとおりかもしれないが、それこそが50年間タイトルを獲得できていないイングランド代表に身についてしまったことだ」

 ラグビー日本代表前監督であり、現在イングランドを率いるエディー・ジョーンズ監督も例に挙げ、適切な新監督を任命することが重要だとジェラードは主張した。

「イングランドのクリケットやラグビーも、過去12カ月間に同じような危機に直面していた。国際大会でひどい戦いをしてしまったあと、そういう状況に陥っていた」

「トレバー・ベイリス(クリケットイングランド代表監督)やエディー・ジョーンズが示してきたのは、適切な人物に任せさえすれば、才能ある選手たちがすぐに一緒に力を発揮できるということだ。賢い人選により、選手のクオリティーをもっと生かすことができる」

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