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[EURO]白熱決戦、イタリア無念 9人目まで突入のPK戦をドイツが制す!!

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[7.2 EURO準々決勝 ドイツ1-1(PK-6-5)イタリア ボルドー]

 EURO2016の準々決勝が行われ、ドイツ代表が1-1から突入したPK戦の末に6-5で制し、イタリア代表を下した。7日に行われる準決勝は、3日に行うフランス対アイスランドの勝者と対戦する。

 ドイツは3月の親善試合で4-1で大勝した際にも採用していた3バックシステムに変更。イタリア対策の布陣で大一番に臨んだ。対するイタリアはMFダニエレ・デ・ロッシの負傷、MFチアゴ・モッタの出場停止があり、中盤の底にはMFマルコ・パローロを起用した。

 試合が始まると、まずはドイツにアクシデントが襲った。前半16分にMFサミ・ケディラが負傷交代を要求。自らの足でピッチを出たが、MFバスティアン・シュバインシュタイガーとの交代を余儀なくされた。

 ただ高いボール保持率でゲームを支配するドイツは、前半26分、シュバインシュタイガーがヘディングでゴールネットを揺らす。競り合いの中でファウルがあったと判定されてノーゴールとなったが、試合を優位に進めた。

 イタリアも守りを固めながらチャンスを伺う。前半42分には左サイドからの攻撃で流れたボールをMFステファノ・ストゥラーロがミドルシュートで狙うが、ボールが枠内に飛ぶことはなかった。

 スコアレスで折り返した後半もドイツがボールを保持し、イタリアが守る展開。試合の流れは変わらない。ただ後半11分にストゥラーロ、同12分にDFマッティア・デ・シリオ(今大会2枚目で準決勝出場停止)、同14分にパローロがイエローカードを受けるなど、ドイツが徐々にプレッシャーをかけていく。

 すると後半20分、試合が動く。GKマヌエル・ノイアーからのロングボールからチャンスを迎えると、FWマリオ・ゴメスが左サイドでキープ。追い越してエリア内に侵入したDFヨナス・ヘクターにパスが出ると、クロスボールを入れる。DFに当たって弱まるが、走り込んだMFメスト・エジルが左足で押し込み、ついに均衡を破った。

 直後にドイツはマリオ・ゴメスがチャンスを迎える。浮き球パスで抜け出し、GKジャンルイジ・ブッフォンと1対1の状況を作るが、ヒールキックはブッフォンのビッグセーブに遭い、追加点を決めることは出来なかった。

 すると今度はイタリアにチャンスがやってくる。後半33分、右サイドから上がったクロスの競り合いの中でDFジェローム・ボアテングのハンドを誘発。PKを獲得すると、DFレオナルド・ボヌッチがノイアーにコースを読まれながらも右隅に蹴り込み、試合を振り出しに戻した。ドイツは今大会初失点。試合は90分決着はつかず、延長戦に突入した。

 ドイツは延長に入る前の後半45分にDFマッツ・フンメルスが今大会2枚目のイエローカード。延長前半1分にはFWグラツィアーノ・ペッレも大会2枚目のイエローカードを受けるなど、互いに次戦を気にしない、この試合にかける思いをぶつけ合う。

 張り詰めた空気の中、時間は刻々と過ぎていく。イタリアは延長後半3分にFWロレンツォ・インシーニェを投入。個で仕掛けられる選手を入れて、一発を狙いに行く。しかし同8分にインシーニェがエリア内から打ったシュートもノイアーの正面に飛ぶ。試合は120分でも決着がつかず、PK戦に突入した。

 世界最高峰のGKを擁する両チームによるPK合戦。先攻のイタリア、後攻のドイツともに1人目を成功させたが、2人目のFWシモーネ・ザザは枠を外し、ミュラーのシュートはブッフォンがストップ。3人目はイタリアが成功したのに対し、ドイツはエジルのシュートがポストを直撃。しかしイタリア4人目のペッレも枠外に外して失敗。4人目で振り出しに戻る。

 イタリア5人目はボヌッチ。しかしノイアーに止められ万事休す。ただドイツも5人目のシュバインシュタイガーが枠上に大きく外してしまい、PK戦はサドンデスに入った。

 6人目、7人目、8人目は互いに成功。イタリア9人目のダルミアンのシュートはノイアーがストップ。対するドイツはDFヨナス・ヘクターが決めて、死闘を制した。

 試合前日会見でドイツ代表のヨアヒム・レーブ監督が「この試合の勝者は、当たり前だが大会王者になる可能性がある」と評した“事実上の決勝戦”はドイツに軍配が上がった。


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