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市立船橋の2年生DF杉山弾斗、「勢いだけ」から進化示す大会に

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 3年生に注目プレーヤー揃う市立船橋高だが、来季の主軸を担う2年生にも楽しみな選手が多い。その一人が左SB杉山弾斗だ。昨年度は1年生ながら名門の左SBで先発の座を獲得。夏の全国高校総体では準優勝に貢献した。そして今年は、U-17日本代表に選出。順調に階段を駆け上がってきた印象もある一方で、チームでは同じくU-17日本代表のSB桧山悠也らと激しいポジション争いを繰り広げている状況にある。まずはポジションを死守。そして溢れんばかりの勢いがあった昨年にプラスアルファを加えて、再び全国舞台に立つ。

●DF杉山弾斗
―去年インパクト残して迎えた2年目
「去年は1年生だったので、勢いとかそういうところでやれていた。まだ、場数踏んでいなくて何も分からなくて、本当に勢いだけで行くことができていた。それで去年は多少できていたけれど、今年に入ってそれだけじゃできなかったし、2年生になって戦術理解も求められるようになった。去年、勢いだけでやりすぎて追いつかなくなってきています」

―ここから先、どうすればいいんだろうと
「勢いや、自分がやる攻撃参加とかは持ち味だと思うんでそれは大事なんですけど、市船のサッカーは勢いだけじゃできない。守備とか、受け方とか成長できていない部分が多すぎる。(成長できた部分は) 本当に経験積めたくらいですかね」

―2年目のジンクスではないが、苦しんでいる。その中で見えてきている部分がある
「ケガ人になって一回スタメンから外れて外から見ていると、ちょっと分かってきているかなと。モチベーションもすごく上がります。他のみんなは、プレミアとかでも勝っているし、自分がいなくても全然やっている。それが普通に悔しい。だから今、意識して考えていますし、復帰して頭の考え方とか変われると思う」

―今年はU-17代表に選出された
「(自分の)技術はそんなに高くない。でも代表も勢いでやれました。ジュニアユースがJだったので、その雰囲気を知っていた。雰囲気的には、慣れている感じがありました。高校サッカーとは雰囲気違ったんですけど、その雰囲気を経験したことがあったというか、慣れない感じではなかったです」

―鹿児島城西の生駒だったり、長崎総科大附の安藤だったり、高体連の選手の存在も刺激になった
「代表いる間は一緒にやっていただけでしたけど、サニックスカップが終わった後、あの2人は今もスタメンで出ていたり、ちょっと連絡したりするんですけど、安藤瑞季は九州の大会で点を取ったりしていた。すごい活躍していると聞いているし、刺激にはなっています」

―今回のテーマであるトレーニング。その大事さ、取り組みについて聞かせてください
「プレミアやっているので毎週試合がありますし、相手によって市船ってプレーを変えていくスタイル。相手を想定してやることがテーマだと思う」

―その中でも個を伸ばさないといけない
「朝岡監督がそういうところを練習中にすごくはっきりと言ってくれるところがあるので。受け方が悪かったりすると、『全然変わってないんだよ』とか言ってくれる。相手を仮想した練習の中でも個人としてやれることはあるので、そこで自分を伸ばしていく。あとは自主練ですね」

―自主練は多くある方?
「クロス練習とかは結構やります」

―1年生として出場した去年のインターハイは緊張した?
「あんまり緊張していなかったです。初戦だけでした。慣れました。すぐ。イメージしていたというか、出るかなと思っていたので、そんなに緊張はしていなかったです」

―実際、やってもできるという手応えがあったのでは?
「それは少しだけありました。初戦、本当にダメだったんですけど、やれなくはなかったです。調子悪かっただけだなと思って。そう思って次からは普通にできたと思います。トーナメントでチームも徐々に強くなっていった。身体もどんどん慣れて行く感じがあった」

―去年は夏も冬もPK戦で東福岡に敗れて準優勝
「ヒガシは意識していますけれど、自分らは『打倒ヒガシ』だけを考える感じにはならない。目の前の相手を一個一個倒していく」

―先輩の杉岡君も失敗しながら成長した
「試合に出なければ何も始まらないと思うのでスタメンまず奪い返して。これから先の人生につなげていくためにも2年生ってとても大事だと思う。今年、インターハイもそうですけど、プレミアも個人を伸ばす大会にしたいです」

(取材・文 吉田太郎)
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